| 2025.12.30 |
![]()
2021.12.30 福用−大和田
NikonD5 AF-SNikkor300oF2.8VR ISO200 |
|
驚くことに、今年は一度もJRの線路際に立つことがなかった。確かに、年明け早々は銚子電鉄に緑の南海を追い掛け、東武スペーシアの富士山バックと江ノ電300型で冬を終えた。春先は水鏡狙いでスペーシアを攻め、夏は田園地帯を行く小湊のタラコに通った。秋口からは再びスペーシアに野田線の8111F、そして冬の足音が聞こえてくる頃には秩父の貨物に幾度か足を運んだ。あまり関東圏から出なかったこともあり、西日本のタラコにも南九州の国鉄色にも手が出せず、国鉄型電機の引退にも立ち会うことはなかった。身体と財布には優しかったが、物寂しさも感じる1年であった。
だが、ちょっと前から私鉄がメインになる傾向はあった。関東近辺では最後の国鉄型特急電車、185系の「踊り子」が引退する前後から昭和の幻影を留める名優を求めて大井川鐡道によく通っていた。同鐡道名物の蒸気機関車はもちろんのこと、南海ズームカーに近鉄16000系と役者が揃えば、そりゃあ量産型お電車ばかりのJRよりははるかに魅力的。この日もトキ鉄455系から終夜運転で転戦し、朝一の列車を福用のカーブで迎え撃った。日の出とともに山影から顔を出したのは、風格充分の近鉄特急。モーター音も高らかに、車輪を軋ませながら眼前を通り過ぎて行った。 一時期頻繁に訪問した川根路も、笹間渡以北が不通になって以来すっかり足が遠のいてしまっている。最近ズームカーが検査を終えて復活したと聞いたが、以前に比べて普電が大幅に減便されて撮影効率が悪化。客車列車も12系が加わったとはいえ、撮りたいような撮りたくないような微妙な特急色電機と子どもだましのゲテモノ蒸機にオレンジ旧客が幅を利かせ、最後のまともな蒸機C10 8も無残な姿になるらしい。集客戦略が命綱なのは十分わかるのだけれども、旧型車の楽園だった大井川鐡道は今後一体どこへ向かっていくのだろうか…。 |