2024.11.29 |
2020.11.29 地名−塩郷 NikonD850 AFDCNikkor105oF2 ISO200
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今年3月に銚子電鉄に“新車”南海2200系が登場した。一方、本家南海でも昨年復活した無塗装の6000系に続き、この夏から懐かしのグリーン濃淡を纏った7100系が現れた。私鉄ファンの間では、世はまさに南海ブームともいえる状況に沸いているが、そもそもの南海の看板電車21000系ズームカーを古くから原色で走らせていたのは大井川鐵道である。前々から気になっていたこともあり、私も6年ほど前から数年間、熱心に川根路にマル急マークの湘南フェイスを追って通い詰めたものだった。
この日は朝一の下りを青部駅の入線で顔面撃ちし、返しをどこで撮ろうか沿線を流しながら地名の駅までやって来た。駅裏の茶畑にはブルゾンちえみ(懐かしい!)の案山子が圧倒的存在感を放っていたが、鉄ちゃん的にはホームのすぐ北側にある短いトンネルが見所。調べると、1930年代まで線路をまたいで敷設されていた川根電力索道の痕跡とのことだが、これをどうにか絡められないか、カメラ片手に右往左往してみた。 背後の家を隠し、手前の茶畑をバランスよく配して、足回りが隠れる直前ギリギリを切り位置にすればどうにかカタチにできそうである。105o単玉で構えてしばし、静かな山間に踏切の音が鳴ると、かつての吾妻線の樽沢トンネルのような短い隧道を串刺しにしてズームカーが現れた。この独特の光景も、2年前の災害休止により見られなくなっている。ローカル鉄道復活の旗振り役、鳥塚社長も就任したことだし、1日も早い全線復旧に期待したい。 |