Memorial GALLERY


 2025.07.08

2022.07.08 物井−佐倉 NikonD5 AF-SNikkor70-200oF2.8E FL ISO200

今春改正で貨物の世界からも国鉄型電機がずいぶん姿を消した。門司のパイチやナナロク、新鶴のPFなどは運用を減らしつつもしぶとく残り続け、特にPFは近年原色機が増えてきていただけに喪失感も大きい。今も往年の撮影地に行けば長編成のコキを牽いて元気に現れるのではないかと幻想を抱いてしまう。この時期幾度か通ったそんな撮影地の一つが、近場のモノサクこと物井−佐倉の亀崎踏切だった。18時頃通過する1092レを影落ちせずに撮れるのは、5月下旬から7月上旬までの僅か1ヵ月半。期間限定で原色を仕留めるため、こまめに天気と運用をチェックしていたものだった。

ただ、鹿島貨物のリスクはコンテナの積載。検査後の空コキがカマ次位に付くことが多く、きれいな満載で撮れるかは運次第。2年前のコロナ禍でも県外移動禁止のお達しの下で何度かこの場所を訪れたが、満点解答はいただけなかった。というわけで、期末試験の採点期間、マル付けも順調に終わったので定時上がりでモノサクに車を走らせた。シーズンオフ間近だがせっかく晴れて時間ができたのだから、イチかバチかチャンスに賭けてみようではないか!しかし、やって来たのは今回もカマの後ろがスケボー状態のいつもの編成…。まぁ望遠で詰め気味にしてスカスカなのが目立たないようにしたので良しとしよう。結局これ以降再戦の機会がないまま、1092レは翌春カマが置き換えられてしまったのだった。

今年の3月改正以後、定期運用を持つ国鉄型電機は愛知のロクヨンのみと文字通り風前の灯火となった。長編成の貨物列車という点では変わらないものの、先頭に立つのがEF210やら510やらではどうにも食指が動かない。桃太郎だの金太郎だのブルサンだのという軽薄短小な愛称もいただけない。だが、海外に行けば謎の怪しい電機も魅力満点なのに、日本だとサッパリなのは実に不思議なことである。まぁ、勝手知ったる日本の鉄道情景だからこそ、図鑑などで見た幼少期の記憶の影響が大きいのではないか?というのが現在の私の仮説である。



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