2025.05.07 |
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2019.05.07 田野口−下泉
NikonD5 AF-SNikkor500oF4VR ISO200 |
元西武E31の特急色塗装で最近話題の大井川鐵道。なかなか強引な“国鉄化”だけに賛否両論があるのはわかるし、個人的にも急行色のキハ47に通じるパチモン感が気になるところだが、その前にオレンジの客車をどうにかする方が先ではないかとツッコミたくなってくる。不様なC11は観光客誘致のために百歩譲るとしても、オレンジ一色の客車なんて原作トーマスの画像を検索しても出て来やしない。せめて客車だけでも青か茶色なら、カマの運用次第で撮りようがあるのだが、後がアレではにっちもさっちもいかないではないか!というのが愛好者のホンネというヤツである。
というわけで、やっぱり大井川鐵道で最も撮り甲斐があるのは、各地の大手私鉄から流れ着いたベテランの電車たちであろう。中でもお気に入りなのが、元南海ズームカーの21000系。丸みを帯びた湘南フェイスに、伝統のマル急マークを彷彿とさせるマル普マークが良く似合う。図鑑でしか見られなかった名車の勇姿を風光明媚なローカル私鉄で拝めるのは本当にありがたかった。だが、3年前の台風による被害で、同線は現在も川根温泉笹間渡−千頭間が運休中。加えて、最近は電車の運用も公表されるようになったが、長期にわたって近鉄と東急のローテーションが続いている。 この日は、新緑狙いで田野口の中徳橋に機材を構えた。中望遠ヨコがちで撮る向きも多いが、目障りなコンクリ壁が背後に写るのがいただけない。ここは長玉ぶち抜きで前パンのシブいお顔を切り取ろうではないか。パンタの抜き位置が難しいため、連写の速いD5に500oで電車の登場を待つ。風薫る5月、大井川の川面を渡る風に身を任せていると、木々の隙間から独特の2枚窓が飛び出してきた。今年は銚子の角ズームを何度か撮ったが、久しぶりに川根路の丸ズームに会いに行きたいものである。 |
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