Memorial GALLERY


     2024.12.23

2022.12.23 三河鳥羽−吉良吉田
 NikonD5 AF-SNikkor300oF2.8VR ISO200

昨日はバタバタしていて失念していたため、1日遅れでのMemorial Gallery投稿となることをお許し願いたい。2年前のこの日は2学期の業務もほぼ終わり、晴れ晴れとした気分で久しぶりの遠征に出掛けていた。紅葉シーズンはとうに過ぎて、天気の安定する太平洋側は冬枯れ色。かといって、一昔前なら悪天候のリスクを冒しても撮りたいものが数多くあった日本海側も、2020年代に入ると魅力的な被写体はさっぱり見当たらなくなっていた。悩んだ末にハンドルを向けたのが中京圏。毎日がDE10と同型機の重連牽引という令和の世には贅沢過ぎる衣浦臨海の貨物を1年で最も陽の低い時期に押さえ、そのまま転戦して白帯復刻で話題の名鉄蒲郡線の6000系を頂戴しようというプランであった。

朝方の貨物は500oに×1.2クロップの600o相当で狙い通りの1枚を仕留めた。そこから東に数kmスライドして蒲郡線へ。撮影地には不案内ながら、こどもの国付近で撮れると踏んでスタンバイ。途中寒気雲が発生して小雪がちらつく時間帯もあったが、昼過ぎから晴れ間が広がったこともあって、こちらも欲しいカットを手にすることができた

冬の午後の太陽はどんどん高度を下げてゆく。西側が開けた三河鳥羽−吉良吉田間で最後の1枚を極めるとしよう。沿線を流して、目星をつけた踏切に機材をセットした。すぐに踏切が鳴り、後追いで真紅の6000系が走り去ってゆく。試し切りしたモニター画像を基に上下左右のバランスを微調整していざ本番。隣の三河鳥羽駅で本命の列車が交換してやって来るはずである。画面右下の建物の影が迫る中踏切が鳴る。間もなく、軽快なジョイント音を響かせながら、パノラマカーのような白帯を巻いた6000系がモーター音も高らかにファインダーに飛び込んできた。三河湾から吹き込む強風に凍えるような1日だったが、予想外に満足度の高い年の瀬の1日となった。



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