鉄路百景 GALLERY01.鹿島鉄道最後の日々03

GALLERY01 鹿島鉄道最後の日々

3.「かしてつ」詣で2007

年末年始はエラかった。12月23日のかしてつ詣での後は、千葉・神奈川両県をまたいで9時〜21時勤務6連勤。それが終わると、休む間も なく宗谷ラッセル越冬隊雪山アタックツアーに「自主的に」強制連行され、元日に帰宅するや3日から13日まで11連勤。気付けば成人式も 終わり、世間様はすっかり2007年モードに入っていた。繁忙期も一段落したので、14日は 一撃必撮!★鉄バーリトゥード★の管理人チバラギ様と初合流して、久々のかしてつ詣でと洒落込むことにした。

07・01・14 石岡機関区 PENTAX67 smcPENTAX165oF2.8 RVP(+1)
 石岡機関区の全景。雑誌でもよく見掛ける、駅を跨ぐ陸橋からの眺めである。左手に金太郎が2両停まっているが、後方が昼前の運用、 前方が昼過ぎの運用に就く。

1発目は定番だが四箇村の直線で。昨秋もここでキハ431を撮ったが、若干ピントが甘いように思われたので撮り直しである。掲示板を通 じて知り合ったチバラギ様、ご友人のわいえす様と挨拶を交わしてセッティング。何事もなく、所定通りにキハ432が通過。たぶんリベンジ はなっただろう(てか、なってました)。

返しは粟借橋へ移動する。12月上旬に撮った前回に比べると、木々が丸裸になってしまった分魅力に欠けるが、山深い雰囲気を出すには やはり格好のポイントである。以前の反省を活かして、今日はペンタは400oでX。あぁ、何で紅葉のときにこうやって撮らなかったんだろ う…。でも後悔は鉄につきものということで(苦笑)。

 
左 07・01・14 四箇村−常陸小川 PENTAX67 smcPENTAX400oF4ED RVP(+1)
 四箇村直線にてキハ432。午前のスジだと正面はベタ光でフラットに見えてしまう。湘南マスクは奥が深い…。
右 07・01・14 借宿前−巴川 PENTAX67 smcPENTAX400oF4ED RVP(+1)
 粟借橋より切り通しを行くキハ432を撮影。ちょうど12時頃通過するここでは、いつも太陽の関係でオデコがテカってしまう。

  午後のキハ431は迷った末に、前回ビデオ鉄がいて撮れなかった八木蒔−浜のラーメン屋さんアングルへ。チバラギ様のご案内では、踏切 ちょい脇から200o相当がベストとのこと。ありがたくアドバイスをお受けして、ペンタ400を構える。しかし、かしてつは単行中心の非電化 ローカルの割には長タマの使用率が異常に高い。あまり高低差がないことや正面がちに撮ることが多いこともあるのだろうが、それにしても 年末辺りからペンタは400oしか使っていない気がする。そこそこ鉄ちゃんが集まってきて、やがて定時。森の影からタイフォンを鳴らして 緑の金太郎が現れた。

07・01・14 八木蒔−浜 PENTAX67 smcPENTAX400oF4ED RVP(+1)
 午後の金太郎がバリ順で撮れるラーメン屋アングル。手軽に人工物をカットしたローカルチックな写真が撮れる好ポイントである。

折り返しは、チバラギ様御一行と離れ四箇村−常陸小川へ。昨秋から毎度のように借宿前近辺で撮ってからここへ追っ掛けていたのだが、 いつもギリギリ先着で、車を降りた途端に真打登場というパターンに陥っていた。いい加減前々から狙っていた半面光線の正面撃ちを撮ら していただかなければならない。そういうわけで今日はいきなり本命に据えて気長に待つ。本でも読みながら暇を潰し、14時過ぎ、ようや くヤツを迎える踏切の鐘が鳴った。ガードレールの上に乗り、プロ4全開のハイアングル・サンニッパ+テレコンでキハ431の正面を狙い撃 ち!

 07・01・14 常陸小川−四箇村
 NikonF5 AF-INikkor300mmF2.8×1.4 RVP100
  紅葉シーズンから目をつけていたこの踏切。一つ石岡寄りの定番踏切よりも線
 路の角度的に光線がいい。だが、つい先月まであったはずのススキは刈られてし
 まっていた。また、葉が落ちたせいで背後の建物が見えるようになってしまった
 のも残念!

旧型運用が終わったあとは、地元のかしてつ大御所鉄ちゃんの皆様と夕焼けシルエット撮影。絵的にはいい感じだったが、KR500ばかりで 冬の短い日は沈んでいったのであった。



仕事がら1月はセンター試験前後に変則的な休みが入る。平日休みということは、キハ714+602の通学列車にお目に掛かれるということだ。 地元の御大によると、2月以降は件の通学列車は714の単行になるという。それはそれで撮りたいが、貴重な旧型の変則重連を撮れるのもあと 10日余り。バリ晴れを無駄には出来ぬ。センター前日の19日、早速未明の石岡に乗り込んだ。

冬至から約1ヶ月が過ぎて多少日の出が早くなったと踏み、キハ714は借宿前で勝負。線路にも畑にも一面霜が降りている。暖冬と言われた この冬もようやく寒さが本格化してきたようだ。踏切脇にF5+サンニッパをセッティング。やがて、警報機が周囲の静寂を破ると、藪の影か ら朝日を浴びた湘南マスクが顔を出した。結果に関しては次ページで紹介したい。

通学列車の返しを撮って石岡付近まで戻ると、もう10時が近い。今日は筑波山バックで直線を見下ろせる石岡南台で午前の金太郎を待つこと にした。立ち位置は、何のことはない、駅の跨線橋である。レンズはペンタのヨン様。山の右側稜線は一部杉林に隠れてしまうが、筑波山のト レードマーク、2つに割れた山頂はバッチリ背後に鎮座する。定時よりやや遅れて長い直線に姿を現したキハ431は、滑るようにファインダー 内を通り過ぎた。

 07・01・19 石岡南台駅
 PENTAX67 smcPENTAX400oF4ED RVP(+1)
  住宅地のど真ん中にありながら、意外と筑波山バックのきれいな
 カットがものにできる石岡南台。林の後に覗くツインピークがこの画
 面のアクセント。

キハ431の折り返しは、これといった妙案も浮かばず浜のオーバークロスで。日が高くなったせいか、12月に撮った重連と同じスジなのに正 面にはほとんど光が回らずイマイチ。まぁそれはいい。本番は次、昼過ぎのキハ432を四箇村の直線で狙う。

5日前にも同じキハ432を同じ四箇村の直線で撮ったが、本日はスジが違う。この定番アングルは午前のポイントと思われているが、個人的に は昼過ぎくらいがベストと考えている。クドいようだが、湘南マスクには半面光線がよく似合う。それにはこの列車がドンピシャなのである。 下の写真と、14日に撮った同ポイントのキハ432の写真を見比べて欲しい。やはり今日の方がカッコイイ!!…細かい拘りでスミマセン(汗)。

 
 左 07・01・19 四箇村−常陸小川 PENTAX67 smcPENTAX400oF4ED RVP(+1)
 右 07・01・19 四箇村−常陸小川 NikonF5 AFNikkor300oF4 RVP100

明日からの土日は花輪線まで遠征する予定でいる。今夜は常磐道〜磐越道〜東北道の長距離単回が控えているので、撮影後に少々昼寝。小 1時間ゴロゴロして、返しは前回と同じ踏切へ。移動距離数百メートル。今日はテレコンなしの300oのみで切り取ってみた。

 07・01・19 常陸小川−四箇村 NikonF5 AF-INikkor300oF2.8 RVP100
  ススキがなくなっても、背後の小屋が見えても、やっぱりここで撮ってしまった。
 これで緑・赤コンプリート!(くだらねぇ…)

昼寝中に夢うつつでキハ601を見る鉄したので、折り返しを撮りに榎本近辺を目指す。アングルのアテはないが、ナビの地図を見る限り、 探せばバリ順光線で行けそうな雰囲気である。玉造町から線路に沿って榎本方面へ流しつつロケハンし、途中の踏切を吟味。程よいカーブ のイン側に斜光線が差し込んでいる。早速ペンタ400とニコン300oを持ち込んで列車を待つ。影を心配するまでもなく、すぐに列車が現れた。

07・01・19 榎本−玉造町 NikonF5 AFNikkor300oF4 RVP100
 ここはペンタ400よりも35判300oの方が画面の周囲をすっきり整理できてX。このスジに金太 郎か714が入らないかねぇ…。

日没後、明日の運転体験に備え、石岡機関区の照明が当たるベストポイントに控え車が留置されるという話が入ってきた。本日の控え車は キハ714。なるほど、機関区裏に行ってみると、薄暮の機関区で714の湘南マスクがオレンジに光に浮かび上がっていた。しかし…停車位置が 若干前過ぎる…。正面窓周りはバッチリだが、解放テコ・連結器は影の中。う〜ん、惜しい!わいえす様と合流し、色々工夫して1時間近く 撮ってみるが、上がりはいまひとつであった。

フィルムも切れたので、ここらで今日の撮影は打ち止め。澄んだ夜空にはオリオン座の三ツ星が瞬いている。暖冬とはいえ、寒い夜だった。



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