Memorial GALLERY


 2022.09.20

2021.09.20 関山−二本木 NikonD850 AF-SNikkor50oF1.8G ISO200

えちごトキめき鉄道に交直流色が復活して以来、片貝の四季を楽しみにしていた。梅雨が明けた7月に初訪問し、妙高は見えなかったものの夏の青田を切り取った。 8月は悪天候に悩まされるうちあっという間に過ぎ去って、9月はいよいよ収穫の季節。首をを垂れた稲穂が、山麓の棚田を黄金色に染めているはずである。 前週、停滞する雲にやられてあと一歩の消化不良だったこの地を再履修すべく、秋分の日の連休に関山−二本木のお立ち台に車を走らせた。

このポイントで山も含めた最高条件を極めようとすると、これがなかなか難しい。 土日祝日限定の被写体で、田んぼがいい感じのタイミングでかつ妙高山の稜線までクッキリ…というと、問屋さんもそう簡単には卸してはくれない。 特に冬と春は移動性高気圧さえシンクロしてくれればあっさり合格できるが、湿度が高く雲の湧きやすい夏と初秋は山のピークが往々にして雲隠れ。 撮れるまで通った者勝ちの持久戦の様相を呈して来るのであった。

そんな今回も、朝着いた段階では山頂は雲の中。 ならばと割り切って、往路は山とは反対を向いて棚田のインカーブで勝負した。 奥の田んぼは刈り取られ始めていたが、メインは金色でX。さて、返しは…と振り返って確信した。急激に雲が流れ、間もなく妙高のピークが姿を現わそうとしている。 これは勝てる!山バックの定番立ち位置で標準と85oの2台をセット。インターバルの30分で稜線は完全に抜けた。背後にはやや雲が残るけれども、ここまで好転すれば文句は言うまい。 10時少し前、谷間に甲高いホイッスルが響くと、初秋の里山の風景の中を勢いよく急行色が駆け下ってきた。



Memorial GALLERYへ