Memorial GALLERY


 2017.12.28

2014.12.28 水橋−東富山 NikonF5 AFNikkor300oF4ED RVP100

12月になると、晴れに恵まれる関東はすっかり色味がなくなり、雪化粧に彩られる日本海側は来る日も来る日も悪天候。北西季節風と列島を縦断する脊梁の山脈によって もたらされる冬のジレンマである。我々の行動も、リスクを追って雪国に遠征しホワイトアウトに敗退を繰り返すか、 安全策で関東に留まり通り一遍の編成アップ撮りで 退屈するか…とストレスを溜め込むことになる。一昔前ならバリ晴れ安定の南九州に低い光線のブルトレを追うという選択肢もあったが、被写体激減の昨今はそれもなし。 さぁどうしよう…年末年始の休暇に入ったはいいものの、途方に暮れていた3年前の年の瀬思わぬ吉報が舞い込んできた。

電話口のどすこい氏によると、北日本の荒天の影響で札幌発の「トワイライト」が大幅に遅延しているという。現状から予想すると新潟・富山界隈で5時間は遅れそうと のこと。しかも天気予報は冬型が緩んで青空が広がるとのご宣託。行くしかないでしょ!タイヤ交換が間に合わないというどすこい氏を乗せて、深夜の関越を新潟方面へ。 さて、迎え撃つは塚山峠の俯瞰か、鯨波の定番か、それともヌケがよければ水橋−東富山の立山バックも捨てがたい。協議の末、キャパに余裕もあり、日本海縦貫線のシ ンボルとも絡められる立山バックに進路をとることになった。

このときの結果はこちらに掲載した通り。 カマの正面に陽が回ら なかったのが残念だが、白銀の峰々を背にゆくモスグリーンの豪華列車を仕留めることができた。これだけの条件は一冬でそう幾度も拝めるものではない。新幹線開業を 機に車両も運用も大幅に変わることが予想されるこのエリアだからこそ、脇役たちをしっかり記録しておくことも大切だろう。程よく正面にも光が当たり始めた頃、 413系の普通電車が登場。稜線をぐっと引き寄せる300oの構図で切り取った。



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