Memorial GALLERY


 2016.10.29

2011.10.29 越後寒川−今川 PENTAX67 smcPENTAX55oF4 RVP50(+1)

今や撮り鉄の中では神格化される勢いの583系。確かに、電気釜スタイルのデザインに深い屋根と群青色の帯は子ども心にも非常に魅力的で、幼い頃からたびたび図鑑を見て は「はくつる」「ゆうづる」や「なは」「金星」の絵を描いていた。学生時代には堂々9連で東北本線北部を駆ける臨時「はつかり」を追って正月の盛岡で寝袋マルヨを重ね、 社会人になってからは6連に縮小されたとはいえ風光明媚な舞台を行く磐西の「白虎」や羽越のTDL臨に夢中になった。

この日はレギュラーとは異なる珍しいスジで583系が羽越に入線した。午前遅くに笹川流れを南下するダイヤを見て、迷わず往路は蓬莱岩バックの俯瞰ポイントに登る。幸い 同業者はそれほどおらず、関西-D.W先輩・コサカミ氏とド快晴の最高条 件の下でまずは激Xの1カット。返しは海側の俯瞰には早い時刻のため、同じ越後寒川−今川間の漁港アングルに三脚を立てた。切り位置付近の目障りな下草をきれいに 処理し、ペンタ55oで構図はバッチリ。まだまだサイドが薄く、従って手前電柱の影も長く、顔にヒットするリスクが高い。その上列車は後追いというレベルの高い勝負だが、 冷静にノーファインダーでシャッターを切った。

あれから5年。6月の485系引退に続き、貴重な被写体であった「わくわくドリーム」も12月の運転が最後になるという噂が流れている。ブルトレlossにやられているところに 追い打ちをかけるような名車たちの終焉。ただでさえ仕事に忙殺されてカメラを握る暇もない昨今、これはいよいよ鉄引退が現実味を帯び始めたのかも知れない。



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