Memorial GALLERY


    2016.04.23

2000.04.23 焼石−福来(信)
 Mamiya645 1000S SEKOR70oF2.8 RVP(+1)

この春改正で「カシオペア」「はまなす」の影に隠れるようにひっそりと姿を消した中に、JR東海のキハ40系列があった。白地に湘南色の帯という何とも“あるある”な コーポレートカラーに魅力を感じられず、ついに疎遠なまま見逃してしまっていたが、よくよく見ればエンジン換装と冷房化改造は受けたものの原形窓にベンチレーター付 きの屋根と国鉄時代のスタイルをよく留めており、銀縁窓にのっぺら屋根の某社のキハ40よりよほど美しい姿を保っていた。高山や紀勢など沿線風景にも恵まれていたわけ で、インチキ国鉄色と併せて本気で狙いに行ってもよかったなぁと今さらながらに後悔の念に駆られているところである。

さて、そんな東海のキハ40だが、かつては前走りのピンDとしてはよくお世話になったものだった。この日はふいに キハ65を先頭にした高山本線の「さわやかウォーキング」を撮りたくなり、下原ダムのアングルへ。焼石駅で下車し、高1に上がる春以来の記憶を辿りながら、アップ ダウンの続く国道41号を歩く。ちょうど八幡宮を過ぎた辺りだったか、坂道を登り切り、左手に飛騨川を挟んで線路が見下ろせる付近で満開の八重桜を発見した。時刻表に よると、間もなく下り列車が来る時間。1枚絡めてみるか♪ 天気がいいと構図を描く閃きも冴えてくる。マミヤ70oで花ピンカットを狙うことにした。

気軽な気持ちで全国どこでも国鉄型車両を撮影することができた十数年前。東北・北陸・四国・九州…コーポレートカラーでも、アングルが良ければ贅沢を言わずに出掛け ていた。それが九州のミレニアム国鉄色と盛岡キハの復活塗装あたりから、我々は知らず知らずのうちに贅沢になっていたようだ。 白キハだからまぁいいやと、リバイバル カラー以外にカメラを向けなくなっていった。今思うとアングル豊富だった高山本線、たとえ白いキハ40でももう少し訪問しておけば…。勿体ないことをしたものである。



Memorial GALLERYへ