Memorial GALLERY


   2016.04.03

2010.04.03 犬飼−竹中
 PENTAX67 smcPENTAX300oF4ED RVP50(+1)

暖冬傾向で開花だけはやたら早かったものの、満開までに時間がかかり、結局はいつも通りのペースで北上しているように見える今年の桜前線。例年はどんなものだったか と過去のファイルを繰ってみると、6年前のこんなカットが出て来た。程よく見頃を迎えたであろう豊肥本線大分口で運転された、DE+14系寝台のブルトレ団臨。大分− 豊後竹田間と聞いてすぐにはこれといったアングルは思い浮かばなかったが、時期とネタから絶対にXカットを持ち帰れると確信してコサカミ氏と九州に乗り込んだ。

早朝からロケハンして竹中駅で満開の桜を発見。日の出直後の下りを駅外れ の踏切から狙う。が、残念!初日は低い雲に太陽が遮られ薄日に終わった。ならば返しで本気を出そうではないか! 日中沿線をつぶさに調査し、目を付けたのがこのポイ ントだった。ペンタ300タテで短い鉄橋を切り取る。 編成後部は影の中だが、どうせアウトカーブで巻いてしまう。寝台車独特のかまぼこ屋根が見えれば十分だろう。あまり 目立ちはしないが手前に薄紫の花をぼかしてアクセントもバッチリである。程よく西日も傾いてきた頃、2エンド頭のDEに牽かれたミニブルトレがゆっくりと現れる。 場違 いな「富士」のマークはご愛嬌だが、久々の非電化DL客レを美味しく頂戴した。

去る3月改正で「はまなす」が廃止され、ついにJRの線路上から定期の青い客車列車が姿を消した。残るは高崎と宮原の波動用12系のみ。これとて座席車ゆえ、深い屋根が 連なる“ブルートレイン”の面影とは程遠い。つい数年前まで時おり見られたこのような団臨も、もう二度と見ることはできない。マイナー区間でアングルがわからないとか、 編成が短いとか、変なマークが付いていたらどうしようとか不安要素は色々あったが、行っておいてよかったなぁと改めて思った。



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