OLYMPUS PENF black & silver |
元はと言えば、23o単焦点のみのFUJI X100Sに代わる旅のスナップ機を探
す中で候補に挙がったこのカメラ。昨今鉄ちゃん界に「メイン機でなくていい、
キヤノン・ニコンと一緒にいかが?」とばかりに売り込みを仕掛け、その軽さと
機能でいつのまにかメイン機の座を奪うという巧みな“愛人作戦(笑)”でシェア
を拡大しているオリンパス。 先輩諸氏が見事毒牙にかかって骨抜きにされる
のを目の当たりにしてきた。さすがにニコンから浮気するわけにいかない私は
OM-Dにだけは手を出さないように気を付けたのだが、気付くとレンジファイン
ダー風のPENF black が旅の友に加わっていた。このスタイルならレンズは小
柄な単焦点が似合う。35o相当の17oF1.8を付けて、OM−1から卒業して
以来18年ぶりのオリンパスライフが始まった。 いざ使ってみると、レスポンスはいいし、フォーマットは小さいとはいえ画質も シャープ。スナップに動画に、ときにガチ撮りでも十分勝負ができる。愛人のあ まりの優秀さに惚れ込んだのと、製造終了に伴うオンラインショップでの投げ 売りに釣られて、つい最近2人目ならぬ2台目として気になっていたsilverのボ ディも手に入れてLEICA15oを奢ってしまったのだった。 |
LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm/F2.8-4.0 ASPH |
X100の代わりに旅の記録を残すだけならボディと併せて買った 17oだけで
何とかなるが、せっかくレンズ交換式のオリンパスに乗り換えたのだからバリ
エーションが欲しい。スナップ的にパチ撮りするなら広めの玉がいいだろう。広
角は1o毎に画角が大きく変わる。持つならズームである。ただ、コンパクトさ
が犠牲になるような大口径は似合わないし、 かといって安物のピノキオズー
ムも抵抗感がある。諸々考えた結果辿り着いたのが、お値段は少々張るけれ
どLEICAの8-18oだった。 このレンズなら、単焦点ほどではないが明るさの割に小柄でボディとのバラ ンスも悪くない。ズーム特有のレンズ群の前後移動も鏡筒の中に納まって、ピ ノキオの鼻のようにレンズが頼りなく伸びることもない。2018-19年シーズンの 中国哈密ツアーでは、キャブ添乗して機関士・機関助士の姿を撮るのに大い に活躍してくれた。 ただ、ミラーレスだからこそ後玉の設計自由度が高く描写も優れているはず と期待したのだが、ワイド端の周辺部の写りはやはりイマイチ。フルサイズ16 o相当の画角では、四隅の像が多少流れるのは仕方ないかと諦めている。 |
M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 |
マイクロフォーサーズでは、焦点距離はフルサイズの1/2。 すなわち一般
の標準レンズに相当するのが25oということになる。あちこち連れ回している
うちに使い道を広げたくなって、今度は標準レンズを手に入れた。M.ZUIKOの
単焦点(17o・25o・45o)はF1.2のPROシリーズとF1.8のPREMIUMシリーズが
あるが、サイズ的にPREMIUM一択。小柄なフードがボディにまたよく似合うの
である。 描写は至ってシャープ。 像のエッジを利かせているのか、センサーサイズが 小さいにもかかわらず細かいところまでキリリと写る。 これはM.ZUIKO全般に 見られる傾向のようで、何度か新宿のオリンパスギャラリーで開かれた写真展 を訪れたが、全紙に伸ばした作品を間近で見ても像の破綻がないのは驚愕で あった。 ところで、オリンパスの中毒性の高さはマイクロフォーサーズレンズの価格 によるところも大きいと思う。この25oも実売で約3万円。店頭でいきなり衝動 買いできるくらいのお値段である。こうして少しずつZUIKOレンズが数を増やし 始めたのであった。 |
M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8 |
すっかりオリンパス沼にハマってしまったようだ。17o・25oの次は、当然45
oF1.8。焦点距離の割にPREMIUMシリーズ最小のコンパクトレンズである。フ
ルサイズで90o相当の中望遠で使い勝手もよし。職場の同僚と一般人的旅行
に行ったときは、ボディに付けた17oとポケットに突っ込んでいったこの45o
で全ての用が済んでしまった。 写りは、こちらもカリカリ感溢れるシャープな描写。それに、他のレンズもそう だがAFが速い。さらにボディ側に仕込まれた強力な手振れ補正のお蔭で、高 感度は弱いものの少々暗くても低速シャッターで手持ち撮影ができてしまう。 ガチな撮影では三脚必須が持論だが、ことスナップに関しては話は別。 高速 AFと手振れ補正で手持ちの範囲が広いのは実にありがたい。 それと、最近PENFの使途で増えているのがメイン機と並べての動画撮影。 当然自らのシャッター音なども派手に入ってしまうが、後から見返して臨場感 を思い出せばHPの記事を書くのも捗るというものである。23o(フルサイズ35 o相当)固定だったX100ではできなかったことが、レンズ交換できるPENFなら できる。中望遠を買ったメリットはこんなところにもあった。 |
M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8 |
広角ズーム域に含まれる12oと普段使わないマクロを除いて、PREMIUMシ
リーズ最後の1本となったのが75oF1.8。焦点距離と開放F値のスペックはも
ちろんのこと、その見た目も魅力的なレンズである。ただ、その分他のレンズ
よりもお値段は高めで、マップカメラで新同品の中古を購入した。 描写についてはキレキレの一言。合焦面がシャープなのは言うまでもないが センサーサイズを感じさせないアウトフォーカス部のボケが素晴らしい。それに 換算150oという焦点距離もツボ。かつてのペンタ300oを思わせる使い勝 手である。もはやスナップ用カメラのレンズとしてはオーバースペックとも言え る高性能。時にニコンの脇にこいつを構えたくもなるが、愛人が本妻に取って 代わらないよう気を付けねばなるまい(笑)。 ところで、M.ZUIKOシリーズのレンズには、ボディカラーに合わせてblackと silver2種類のカラーが用意されている。古くからのOM−1ユーザーだった私 からすれば、銀色レンズ何て邪道そのもの。カメラのレンズは黒に決まってる だろうと信じてやまないのだが、世間的にはsilverもそこそこ売れているらしい。 皆さんの好みはどちらだろうか? |
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