撮影日記−新作公開−




















































NO. 746
DATE 10.03
746.D51 200「SLやまぐち号」 長門峡発車 
2024.08.11 山口線 長門峡−篠目 NikonZ8 NikkorZ70-200mmF2.8VR S ISO200
  渡川城址の俯瞰を降りて、場所取りを施していた長門峡発車に舞い戻る。見るとギャラリーはぼちぼち増えては
 いるものの、正面がち長玉の角度なので立ち位置に余裕はありそうだ。メインはD850にサンニッパ。だが、1台こ
 っきりでは寂しいのでZ8に70-200oの組み合わせも据えてみることにした。ド派手な爆煙が自慢の「やまぐち号」
 である。一見スカスカに見える構図でも、吹き上がる黒煙で余白が埋まれば迫力の1枚になるに違いない。
  それにしても、各地であれほど盛んに行われていた半定期的な蒸機運行も、気付けばめっきり少なくなった。電
 化区間だからパッとはしなかったが関東鉄ちゃんには身近な存在だった上越線の「奥利根号」、近畿圏至近の北
 陸本線の「北びわこ号」 、ロケーションに恵まれていた肥薩線の「人吉号」や釜石線の「銀河号」など、集客力はそ




















































NO. 746
DATE 10.03
 
 こそこあったと思われるのに、いつの間にか姿を消したり運転日数を大幅に減らしたりしてしまった。そんな中、今
 年45周年を迎えた「やまぐち号」は立派なものである。往路の光線が良くないとはいえ、上り下りともに数ヵ所の峠
 越えがあり、非電化の広い空にもうもうと煙を噴き上げてC57やD51が力走する姿は見応え充分。本音を言えば、
 我々世代はDDやDE重連の方がグッとくるけれど、日本国内で蒸機の名シーンを確実に目にするならばやっぱり
 山口線が一番だろうと最近認識を新たにしている。
  時計の針が17時を回った。長門峡発車の汽笛が響くと、林の影から黒い煙が立ち上るのが見える。道路沿いの
 ポイントのため車の音に阻まれて微かなドラフト音は聞き取れないが、それでも徐々にリズミカルな鼓動が耳に届
 いてきた。来るぞ!D850のファインダーを覗いて2本のレリーズを握り締める。地響きが俄かに大きくなり、カーブ
  の影からD51が顔を出した。動体予測を効かせながらひたすら連写!画面から顔がはみ出すまでシャッターを切
 り続け、迫力にしばし呆然とする。久しぶりに痺れるような鉄道シーンを目の当たりにできた。奥で切った300oと手
 前に引いた200o、どちらも良いが、今回は機関士たちが手を振る様子が印象的な200oのカットを出してみたい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 





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