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736.小湊鐡道キハ200 飯給夜桜バルブ
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2024.04.10 小湊鐡道 飯給駅 NikonZ8 NikkorZ17-28mmF2.8VR S ISO200
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夕刻まで飯給で粘ると、夜桜バルブまでやりたくなってしまうのが人情というもの。 そうなることを見越して場所取
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りを施しておいたのが功を奏した。7年前の春、いすみ鉄道の帰りに立ち寄ったときには28㎜でやや斜め前方から
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撮ったが、今日は人が集まる横がちの立ち位置から狙うことにする。周囲が暗くなる前にカメラ2台をセッティング。
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D850は35㎜でメインの桜を2本、Z8は17-28㎜で奥のも含めて3本の桜を入れる構図で列車を待った。
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被写体となる列車は、18時38分の五井行きと49分の養老渓谷行き。程よくブルーモーメントになった頃に、1本目
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の上り列車がやって来た。不思議なことに、タイフォンが響き踏切が鳴ると、それにタイミングを合わせるかのよう
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に田んぼの蛙が大合唱を始める。キハのアイドリング音と蛙の歌声が、群青の夕空を背景に絶妙のハモリ具合。
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春を感じながらゆっくりとシャッターを切った。
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そして、次に里見で交換して来るのが本命の下り列車である。わずか10分で空はずいぶん暗くなり、周囲は夜の
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風情になってきた。それに併せて、3本目の桜もますます妖艶に闇に浮かび上がるようになってくる。ほんのり明る
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さの残るマジックアワーも悪くないが、 暗いトーンの夜空に艶やかに輝く花びらこそが夢の如き春の夜の象徴であ
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ろう。間もなく左手から列車が滑り込む。入線時の光跡流しから停車中のバルブ、発車の光跡流しまでひたすら集
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中。時間にして1分余りのことだったが、今度は蛙の合唱も一切耳に入らなかった。
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キハのエンジン音が聞こえなくなるとミッションはコンプリート。大混雑ながら、無事に思い通りの場所で思い通り
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のカットを収めることができた。来年はぜひタラコWでこの光景を写真に収めたいものである。
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