撮影日記-新作公開-




















































NO. 706
DATE 10.09
706.えちごトキめき鉄道413・455系 片貝妙高山バック 
2023.08.11 えちごトキめき鉄道 関山-二本木 NikonZ8 NikkorZ70-200mmF2.8VR S ISO200
  本当の本当に国鉄型も最終章、撮るものがほぼ枯渇する中で数少ない聖地の1つがえちごトキめき鉄道の455・
 413系である。メインの舞台はかつての信越山線の名所だった関山-二本木の片貝の妙高バック。 この場所の四
 季を狙おうと、国鉄型復活初年から幾度も足を運んできた。お陰様で春の田んぼ水鏡、秋の紅葉、そして最難関か
 と思われていた真冬の銀世界は満点解答を頂戴することができた。初秋の金色田んぼも、満点ではないものの及
 第点は修得。 ところが、割と容易くイケると思っていた夏のシーンにまさかの大苦戦を強いられた。日本列島の南
 海上から太平洋高気圧に追われる夏場は、 日本海側には乾いた南風が吹き下ろすフェーン現象が発生し、安定
 した夏空が続く。だが、湿度の高さがネックになるのか、いつも妙高の山頂は雲に覆われたままだった。そうこうす
 るうち復活塗装の455系も3シーズン目。いい加減青田の激山を仕留めなければならない。8月11日、その名も「山
 の日」は、SCW予報で長野・新潟界隈が真っ黒に染まった。3年目の正直に賭けて、深夜の上信越道を進んだ。
  現地ではいつものメンバーにバッタリ遭遇。我々の念願が叶ったか、夏空に妙高独特の稜線がくっきりと浮かび
 上がっている。条件は最高!残る問題は立ち位置である。片貝の撮影地は、南側の直線区間と北側のアウトカー
 ブの2ヵ所がある。直線の方は線路の背後が林になっていて絵柄が整理しやすいが、田んぼは手前一列のみ。一
 方、カーブの方は線路の向こう側にも水田が広がるが、集落も入るため背景処理が難しい。 一長一短で悩ましい
 が、陽が高くなる返しは、カントで側面がやや上を向くカーブの側で撮るのがベターと判断し、まずは直線区間で三
 脚を立てた。間もなく、蝉時雨をつんざくようなタイフォン一声、交直流急行色が夏色の高原を駆け登ってきた。





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