撮影日記−新作公開−




















































NO. 678
DATE 01.24
678.富士急行1000系1001F 三つ峠カーブ 
2022.12.18 富士急行 三つ峠−寿 NikonD5 AF-SNikkor300oF2.8VR ISO200
  12月に入ってからというもの、期末試験〜成績処理と師走の名の通り慌ただしく日々が過ぎ、ロクにカメラを握ら
 ぬまま年の瀬が近づいてきていた。その上、成績処理を終えると、課外活動の引率で西宮の関西学院大学まで出
 張。そこまで行くなら、いっそ機材持参で翌日は伯備線の「やくも」にでも足を延ばそうかと企んだが、さすがにスー
 ツに三脚、ラムダのザックは無理があろうと諦めた。一仕事終えてから幼少期に4年程住んだ西宮の街を散策し、
 夕闇の中母校の小学校が健在であることを確認して、夜の新幹線で帰京した。
  これにて多忙を極めた2学期のミッションはComplete!日曜日は久々フリーの1日である。とはいえ、紅葉も散り
 山は一面枯れ木色となったこの時期、魅力的な被写体を探すのにも一苦労である。あれこれ物色した末に、晴れ




















































NO. 678
DATE 01.24
 
 予報エリアの中でまずまずのターゲットとして目を付けたのが富士急の1000系1001F。名車京王5000系の生き残り
 でオリジナルカラーに復元されたこの編成が、団臨に登板するという。高校時代、未熟な機材と腕で大した記録も残
 せなかった西東京の名優を現在の水準で撮り直すなら、どの編成が充当されるかわからない定期運用で運任せの
 撮影をするよりは、こうして予告された機会を狙って仕留めておくのが吉だろう。9年前に“パノラマエクスプレス・ア
 ルプス”を撮りに訪れた時の記憶を頼りに、沿線に向かった。
  富士急は文字通り富士山麓ののどかな里を走る…と思いきや、意外に宅地化が進んでおり、スッキリ編成を抜く
 には苦労する。大月への送り込みはお約束の三つ峠−寿間で迎えることになった。だが、現着したときには美しか
 った背後のクリスマスツリーも時間が経つにつれて雪が落ち、本番と同時に背後の道路に軽トラが並走し、おまけ
 にバカ正直なまでに「回送」マークを掲げられては打つ手なし。往路は完敗に終わった。
  こうなったら返しで勝負! すぐ先のカーブをアウト側から打ち抜こう。時刻はわからないが乗客の団体は11時に
 大月集合となっているらしい。南西方向を向くこのカーブなら充分面に光が回るはずだ。しかし、12時頃には来ると
 思った列車が待てど暮らせどやって来ない。そのうち上空は北から流れ込んだ雪雲に覆われて、粉雪まで舞い始
 める始末。こりゃあ詰んだか…。もはや諦めの境地だが、今帰ったとて20時の「鎌倉殿〜」最終回までは暇を持て
 余してしまう。せっかく三脚も立てたことだし、天候回復に一縷の望みを託して粘ることにした。と、鉄の世界も何が
 起こるかわからないものである。小1時間もすると雪雲が抜けて、辺りは再び日差しに包まれた。間もなく踏切が鳴
 る。程よく順光になったタイミングでかつての名優がファインダーに姿を現した。最後尾が少し切れるくらいの方が、
 現役時代の長編成を髣髴とさせていいのかな?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 





撮影日記トップへ