撮影日記−新作公開−




















































NO. 67
DATE 09.16
67.紀州鉄道キハ603 御坊カーブ
2009.08.23 紀州鉄道 御坊−学門 PENTAX67 smcPENTAX400oF4ED RVP50(+1)
  天候不順に悩まされたこの夏、ストレス全開なのは何も私1人ではなかった。各方面からの電話は、二言目には
 「晴れねぇ〜、やってらんねぇ〜」と愚痴ばかり。やはりダメなときは皆一様にダメなようである。そんな中、人一倍
 天気にウルサイがゆえに我慢が限界に達していたチバラギ氏から連絡が入ったのはお盆が明けた頃だった。「そ
 ろそろ紀州鉄道を攻めないとマズイ!あそこのキハは車齢が車齢なので、いつどうなるか全く予断を許さないらし
 い。一刻も早い参戦が必要である!」とのこと。幸い、というかかなり悔しいことに、天候は休みが明けてから今さ
 らながらに安定してきた。善は急げ!早速、翌土曜の深夜に東名を西下した。
  ところでこの紀州鉄道、何と言っても事実上日本最短の鉄道である。しかも沿線は全て街の中。「はっきり言って




















































NO. 67
DATE 09.16
 
 マトモなアングルはない!」というのが経験者から聞こえてくる声であった。確かに、ネット検索してみても学門付近
 の田んぼが少し撮れるかなぁという程度。タフな戦いになることは初めから予想されていた。しかし、幾多の修羅場
 で人工物を徹底排除し列車のアップをぶち抜くという難しい勝負を制してきたチバラギ氏は、事前に一つの仮説を
 立てていた。御坊を出てすぐ、JRから分岐するカーブならバックが緑の山で綺麗に列車を狙えるのではないか?
  現地入りして早速、らしい踏切に当たりをつけて行ってみると、見事予想は大正解!線路の両脇には笹藪、背後
 には山の木々。紀勢本線の架線がチラ入りする以外は人工物ゼロの完璧アングルである。ただ、光線が回るのは
 午前遅くになりそうだ。列車の本数も多いので朝は学門や市役所前付近で撮り、10時台の列車に照準を絞ってバ
 ケペンを構えた。すっかり日も高くなった10時半、南海の老兵キハ603は、晩夏のバリ順光線に照らされて、ゆっく
 りとカーブの先から現れた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 





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