撮影日記−新作公開−




















































NO. 651
DATE 07.13
651.C57 180「ばんえつ物語号」 慶徳峠 
2022.04.17 磐越西線 喜多方−山都 NikonD5 AF-SNikkor500oF4VR ISO200
  川前のトンネル上俯瞰で満足した後は、磐越道を会津若松まで一気に横断する。磐梯山は雲一つかからず独特
 の山容がクッキリ。おそらく大多数の同業者は川桁や磐梯町あたりで山と絡めてDE旧客を仕留めるのだろうが、
 電化のDLに興味が湧かないこともあって磐西沿線はすべてスルーし、若松ICから会津盆地を北上する。無料の会
 津住環北道のお蔭で喜多方までスイスイ進み、慶徳峠に差し掛かる松野踏切には15時過ぎに到着した。
  さて、今日のもう一つのお題がC57の「ばんえつ物語号」。普段は看板付きSLに変てこ客車の組み合わせなど食
 指も動かないが、今年は鉄道開業150周年記念でGWまでマークを外して運転するとのことだった。それならば話は
 変わって来る! スマートなボイラーに大型動輪の優美な姿が無装飾で拝めるなら、どこかで是非一度仕留めてお




















































NO. 651
DATE 07.13
 
 きたい…そう考えて、ラストのDLを捨ててここまで流れてきたのだった。
  後の客車は鮮明に写ると興醒めなので、以前C61の試運転で撮ったのを目安に500o面タテで勝負する。警戒し
 ていたポジション取り合戦も、蓋を開ければ他にライバルすらおらず、余裕でベスト位置を押さえられた。本命D5の
 隣にサンヨンを付けたD800までセットして準備は万端である。ところで、こういうネタが重なる日というのは、集まっ
 た群衆を観察するのも興味深い。安定の横がちアイレベルではロクイチの懐古譚に花を咲かせる年配鉄ちゃんの
 グループ、ハイアングルの脚立上にはネットスラング満載の早口で追っ掛け自慢をする若者2人組。単独行ゆえ漏
 れてくる話を適当に聞き流していると、人生色々、鉄も色々、撮り方行動パターンは人それぞれであることがよくわ
 かる。しかし、不詳私4●歳、さすがにこのネタてんこ盛りの貴重な週末に往復慶徳峠に張り付くほど達観する年齢
 には至っていないし、かといって稲荷山から磐東に行って喜多方まで戻って来るほどのバイタリティもない。 結論と
 しては、ファストフードのようなどこで撮っても同じような中途半端な被りつきを量産するなら、厳選された一品料理
 的アングルで納得のいくカットを数種類堪能したいなぁというのが私見である。
  さて、15時50分を回った。遠くで喜多方発車の汽笛が鳴る。間もなく高鳴るドラフト音が響いてきた。ファインダー
 を注視すると、無装飾の清楚な出で立ちのシゴナナが爆煙と共に檜舞台に姿を現した。 これが果たして至極の1
 枚かは見る人の判断に委ねるが、少なくとも私としては思い描いていた1枚!撮り終えて喜多方の町に出ると、折
 しも会津の里は桜が見頃を迎えていた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 





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