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にありつける…と勘違いされるのは王氏としても納得がいかないらしい。このあたりの事情は、国内でチャーターな
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どをやっておられる諸兄にはよくご理解いただけるところだろう。というわけで、今宵は定番の大カーブを避け、八
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二站通過で一発仕込んでもらうことになった。
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日が暮れると同時に崖を下って線路沿いに出る。見事なグラデーションの夕焼け空を背にして、構内のレールが
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茜色に光る。これはこれで列車がいなくても絵になるシーン。高校時代に晩秋の八高線明覚駅で見た光景が脳裏
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に浮かんだ。だが、これから来るのはタラコ色のキハ30ではなく、炎のような爆煙を噴き上げる現役蒸機である。
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中国の辺境に立つ四十路の我に返って、駅の外れのカーブに三脚を立てた。
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立てていきなり1本目の列車が登場。構図も露出も考える間もなく、とりあえず手持ち動体予測でシャッターを切
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る。まぁまだ周囲は明るすぎる状態。これを参考にしてD5は135oタテで噴火を意識したタテ構図、D850は構内の
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輝くレールを意識して85oヨコ構図でセットした。夜の帳が降りてバックの空に僅かな残照が残るばかりになった頃
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遠方からリズミカルなドラフト音が響いてきた。これぞ仕込みをお頼みした本命の列車! 間もなく黒い巨体が構内
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に差し掛かると、煙突から輝く火の粉を噴き上げ始めた。降り注ぐ火花が薄暗い背景に機関車のシルエットを浮か
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び上がらせる。我々は、ファインダーから列車が消え去るまで、狂喜乱舞でシャッターを切り続けた。
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