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1本目、上総中野からの返しは、紅葉を多めに入れて135oタテで。電線その他をバッチリ交わして構図をきめ、
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色づく葉にピントを合わせてブラしカットを狙う。1/80sec f7.1でブレ具合・被写界深度は程よく収まるはずである。
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D5の高速連写でキハ28の顔と52との連結面の2カットを押さえた。
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他に移動するアテもなく、次の列車まで2時間余りをここで過ごす。同じ撮り方では芸がないので、今度はキハに
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ピントを合わせて紅葉を前ピンであしらうことに。と、そこへ突然1台のワーゲンがやって来てアングル内に無遠慮
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に駐車。いやいや、停めるんなら気持ち左に停めてくれないかなぁ…。鉄の勝手な要望ではあるが、交渉の余地あ
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りと踏んでドライバー氏のもとへ。と、降りてきた北欧系の男性、仮称マークとでもしておこうか、彼は“Excuse me”
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と勇気を振り絞って声を掛けた私を遮り、「チョット…」と言い残して集落の方に去っていった。まぁ、反応からしてそ
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んなに長居はしまい…と油断したのが間違いだった。待てど暮らせど件のマークは一向に帰ってくる気配がない。
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そしてついに列車通過5分前。泣く泣くレンズを180oに切り替え、車をギリギリかわしてキハを迎えたのであった。
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結局ヤツが戻ってきたのは次の列車が行った後。さすがに黙ってはいられず、車に乗り込もうとしたマークに「ど
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ちらに行かれてたんですか?」と冷静に聞いてみた。と、突然スイッチが入ったマークは、「アナタハ、ココノヒトデス
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カ?ワタシハ、ココノヒトデス。モンクアリマスカ!」と猛烈口撃。オイオイ、品川ナンバーのワーゲンで乗り付けてお
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いて「ココノヒト」なわけないだろう。鉄=絶対悪/地元民=絶対善などという価値観はいつの間に地球を一周した
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のだろうか? 開いた口のふさがらない私を尻目にマークはその場を後にし、私には撮るには撮れたがもう少し頑
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張れたはずの写真が残されたのであった。
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