撮影日記−新作公開−




















































NO. 455
DATE 03.31
455.哈密三道嶺 建設型 貨物 八二インカーブ
2018.01.03 哈密三道嶺 八二−坑口 NikonD5 AFNikkor300oF4ED ISO200
  今回のツアーでは元旦、その翌日と2日続けて天山山脈がよく見えた。さすがの中国も政府が大気汚染対策に
 本腰を入れ始めたというが、成果は伊達ではないようだ。お蔭で昨年来の課題はバッチリこなすことができた。しか
 し3日目からは遠景が霞むようになり、陽は差すもののアップ気味の写真で勝負せざるを得なくなった。 この日は
 庫でカマの修繕を見たいというグループと、せっかくだから走りを撮りたいという2つのグループで別行動を取るこ
 とになった。“走り”組は定番カーブの俯瞰ポイントで突放。各々好きなところに三脚を立てた。
  といっても、定番は定番。普通に135oくらいでカーブを見下ろす写真は昨シーズンに何枚か押さえた。では今日
 はどうしよう?と迷うまでもなく、線路際を1台のバイクがへろへろと走ってきた。鉄か!?いや、まさかここにバイ




















































NO. 455
DATE 03.31
 
 クで乗り付けるツーリング鉄はいないだろう。 デジの背面モニターを拡大してチェックすると、どうやら線路脇に落
 ちた石炭を拾って家の燃料の足しにしようとする地元民のようだった。さすがに彼らに鉄の常識を押し付けるのも
 無理というものである。さぁ、彼を構図から外すには…と考えて閃いた。奥の直線を300oタテで抜く。タテ構図なら
 線路脇のバイクはカットできるし、吹き上がる煙で画面上部が埋め尽くされ、迫力ある絵になること間違いなし!
  果たして、しばらく待つと遠方からドラフト音が響いてきた。擂り鉢状の露天鉱の底の部分を建設型が力一杯走っ
 てくる。周囲の崖に音が反響して、聞いているこちらの腹の底まで響くようなサウンド。列車はコーナーを回ってスト
 レートに差し掛かる。予想通り高々と白煙を吐き出しながらファインダーにフレームイン。複線非電化に石炭満載の
 ホキ。まるで本を通じて伝え聞いたかつての北海道のような光景が、21世紀も18年目の今目の前に広がった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 





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