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453.哈密三道嶺 建設型 貨物 天山バックお立ち台
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2018.01.01 哈密三道嶺 八二−坑口 PENTAX67TTL smcPENTAX165oF2.8 RVP50(+1)
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バスは坑口站の前に停まった。ここから線路を越えて反対側の丘を進むと、八二站を通過し定番カーブに差し掛
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かる直線区間を天山山脈バックで真横から狙えるお立ち台に出る。例年晴れてはいても石炭暖房やPM2.5の影響
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でなかなか姿を現さない山並みが、今日は珍しくクッキリ見えている。早くもテンションは最高潮!放射冷却に山か
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ら吹き下ろす強風で体感気温は―20度を軽く下回っているが、我々は足取りも軽く火星のような荒野を進軍した。
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一番乗りは軽装備の大学生軍団。60代を最長老とするメンバーの中ではまだまだ若手の私も、重装備に喘ぎつ
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つ必死の行軍で二番乗り。露天鉱の背後に横たわる稜線に興奮を覚えながら、67とデジをセットする。早くも遠方
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から歯切れのよいドラフト音が響いてきた。だが、ゴーゴーと唸る凍り付くような天山颪に集中力も途切れがち。編
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成長を読む精度にも自信がない。ここは安全策で広めのペンタ165o、デジ85oで構図を決めた。
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汽車の鼓動は、左手のカーブを回った辺りから一層大きくなる。間もなく、朝日に赤く照らされた谷底に、石炭満
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載の貨車を従えて建設型が姿を現した。2100年前に張騫が、1400年前に玄奘三蔵が眺めた悠久の大山塊を背に
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21世紀の今日、今なお現役の蒸気機関車が白煙をたなびかせながらゆっくりゆっくりと歩を進める。単に右手人差
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し指でシャッターを押すという行為に、これほどまでに万感の思いを込めるのは実に久しぶりのことだった。
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