撮影日記−新作公開−




















































td> NO. 425
DATE 06.24
425.大井川鐵道21000系 田野口ストレート俯瞰
2017.04.12 大井川鐵道 田野口−駿河徳山 NikonF5 AF-SNikkor300oF2.8ED×1.4 RVP100
  今年の桜前線の動きは実に不可解だった。例年なら3月末に九州南部で開花が宣言されると、四国・中部ときて
 4月初旬には東京で花が開くはずなのだが、今年に限っては九州までは3月後半早々に開花したにもかかわらず
 以後がさっぱり。今年は見頃が早い!と断言していた気象庁をあざ笑うかのように前線は動きを止めてしまった。
 だが、イレギュラーは悪いことばかりではない。お蔭で例年休みのない時期につき見送りとなっていた大井川鐵道
 の桜を仕留めるチャンスがやってきた。
  毎年4月の5日前後には桜トンネルが満開を迎え、平日休日関係なく週休7日で年金生活を謳歌するSL爺やの
 場所取り合戦が熾烈を極めるという家山界隈だが、今年は桜前線を各種サイトで見比べても10日を過ぎてなお見




















































NO. 425
DATE 06.24
 
 頃とのこと。2月3月のズームカーツアーで目をつけていた田野口の桜トンネル俯瞰が脳裏にしきりに浮かんでく
 る。次の休みは晴れ予報。行くか!サンニッパからゴーヨンまでフルセットを詰め込んで、愛車で東名を下った。
  だが、期待に反して朝はダメ。温暖な駿河の地だけあって新緑も程よく進み山の笑い具合もいい感じなのだが、
 如何せん太陽周りや背後の空の雲が抜けきらない。朝一の神尾付近の俯瞰も、午前中の下泉の桜を絡めた鉄橋
 もイマイチ納得できない結果に終わった。そして、あろうことか午後には空一面に薄雲が広がり、露出もすっかり下
 がりきってしまうという運のなさ。これにはもはや溜息しか出なかった…。でも、期待を捨ててはいけない!回復傾
 向の露出で五和の茶畑桜バックを押さえ、イチかバチか、夕方最後の1ヤマに掛けて田野口まで北上してみた。
  現地はちょうど太陽が雲の帯を抜けたところ。17時前の斜光線が妖しく線路を照らしている。冬枯れの時期から
 目をつけていた桜並木は、見事に薄紅色のトンネルを作り上げていた。D5にゴーヨン、F5にサンニッパ×1.4と長
 玉2台体制で構図を決める。これが極まれば来た甲斐あり! 17時のチャイムが鳴った。抜けたとはいえいまだ帯
 状の雲は太陽周りを漂っている。来い、早く来い!ドキドキしながらレリーズを握り締めて十数分、眼下のストレー
 トに現れた緑色のズームカーは、長く伸びた影を縫うようにゆっくりと進んで来た。ファインダーを覗きつつ、影と架
 線柱のビームが抜けた瞬間を狙って“2台の5”のドライブを全速で回した。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 





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