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機を見て手応えを確信した。スッキリバリ晴れのいわゆる最高条件ではないが、3月にしてはやや低いこの気温、
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雨上がりの高めの湿度、幾つかの条件が重なって煙が実にきれいに尾を引いてゆく。普段の芭石は急勾配が連
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続する割にドスカもしくはひょろ煙しか出ないことがほとんどなだけに、これは貴重なコンディションである。
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アングルについては、昨日沿線をロケハンして花の咲き具合と共にチェック済み。菜の花と線形のバランスが最
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も好みなS字カーブの見下ろしに三脚を立てた。レンズは105㎜でタテ構図。今日なら画面の上部を埋め尽くす爆
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煙が期待できるはずだ。 しばらくして段家湾のフォト・ラン・バイ発車の汽笛が山間に木霊した。 間もなく派手なブ
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ラスト音が徐々に接近。 林の影から姿を現したC2型は、とてもナローの機関車とは思えないような勇壮な煙を吐
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き出して、狙い通り画面上部を埋め尽くしてくれた。
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だが、オチはここからだった。Ⅴカットに思わず拳を握りしめるも、我々のすぐ横で列車が緊急停止。一体何なの
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か?見に行くと、車掌と機関助士らしきスタッフが降りてきて、なにやらジャッキのようなもので車体を持ち上げよう
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としている。飛び交う中国語はよくわからないが、状況はすぐに把握できた。1両目の客車が脱線していたようであ
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る。確かに背面モニターで見てもカマ次位の客車の角度は不自然極まりない。早々に気付いたのは不幸中の幸い
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だったというべきだろう。それでも、これを重大インシデントとは捉えず、あっさりジャッキで直してすぐに運転再開し
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てしまうのがThe 中国(笑)。人々のおおらかさとバイタリティを間近で感じることができた。
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