撮影日記−新作公開−




















































NO. 414
DATE 03.23
414.哈密三道嶺 建設型 噴火 八二カーブ俯瞰 
2017.01.02 哈密三道嶺 八二−坑口 NikonD800 AFNikkor50oF1.4 ISO1250
  中国の奥地には、火を吐きながら走る機関車があるという…そんな話を聞いて以来、今回のツアーを主催した中
 国火車撮影家集団御一行はその奇跡をずっと狙い続けている。当然、今回も早朝のバルブ、日中の走行シーンも
 さることながら、陽が沈んでからの「噴火」こそが一番のメインターゲットとなっていた。
  幸か不幸か、年末に積もった雪が天候不良をもたらした。地表に凍り付いた水分が日中雲になり太陽を遮る。そ
 の結果、蒸発しきらなかった水分は夜間の冷え込みで再び地表を氷で覆う。そしてまた日が昇ると雲が湧き…の負
 のスパイラル。お陰で、出発前の「天気だけは心配御無用」というアドバイスはどこへやら、年が明けてからは宗谷
 か北陸並みに日照時間が皆無の日が続いたのだった。「成果」を持ち帰るなら夜に賭けるしかない!ガイドの王国
 軍氏も試行錯誤の末、機関士にどのような指示を出すと「噴火」が起きるのか、そのメカニズムがわかってきたとの
 こと。さぁ、今日も薄暮の時間がやって来た。切り位置で盛大な花火が上がるのか、いよいよ勝負の幕が開ける。
  元旦はいい感じで火の粉は舞ったものの、通過時刻が遅く条件が良くなかった。今日は残照が残るうちに遠方で
 汽笛が鳴った。高感度に強いD5は同行のY氏から拝借したサンニッパで正面がちの“止め”カット。返す刀でD800
 に持ち替え、50oで流し撮りにチャレンジする。夜闇に舞うオレンジの花火は、点光源で捉えるのが美しいという主
 張と、少し流して枝垂桜風なのがいいという声とが拮抗する。ならば「一粒で二度美味しい」を狙おうではないか。
  激しいブラスト音とともに朱い炎を上げつつカーブにさしかかった建設型をまずD5で連写、そしてそのままD800
 のファインダーに盛大な花火を捉える。シャッターは1/10sec、ヘッドライトを見つめて一気にカメラを振り抜いた。





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