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38.キハ58・52「なつかしの急行べにばな」 手ノ子逆俯瞰
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2008.11.15 米坂線 手ノ子−羽前沼沢 PENTAX67 smcPENTAX165oF2.8 RVP(+1)
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尾根筋を吹き渡る風は、すでに初冬のものだった。日陰に三脚を立てた我々は、先ほどから震えながら列車の通
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過を待っている。今日は秋臨発表時から目をつけていた「なつかしの急行べにばな」の運転日。当初は紅葉の明沢
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で極めようと仲間内で討議を重ねていたのだが、ここにきて手ノ子の逆俯瞰はどうか?という対案が出され、とりあ
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えず場所を下見してみることにした。藪をくぐり抜けると、目の前には想像以上の絶景が広がっていた。1度●M誌
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で発表されて構図はだいたい予想がついていたが、背後に霧のたなびく米沢盆地、そして飯豊連峰のシルエットま
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でが浮かぶとは!! 一同ここで即決し、皆で三脚を並べたのであった。
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そろそろ列車は沼沢を出た頃だ。明沢組は無事勝ち鬨の声を上げることができただろうか。そんなことを考える
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うち、我々の元にもエンジンの唸り声が聞こえてきた。来た!画面左下の杉林の合間から急行色がチラチラ見え
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る。そして列車はメイン・ステージの大築堤へ。カメラの砲列から一斉のシャッター音。X!! さらに、その後も列車は
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画面右端の小さな鉄橋を渡るまで見え続ける。我々は、雄大な風景に映える国鉄色を爽快感とともに見送った。
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宇津峠から58・28の姿が消えるまで、いよいよあと僅か。最後の冬は彼らにとってどのようなシーズンになるのだ
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ろう。願わくば、この場所から銀世界を行く国鉄色を撮ってみたいものである。
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