撮影日記−新作公開−




















































NO. 114
DATE 09.07
114.キハ40・48・40 陸中八木Sカーブ
2010.08.13 八戸線 陸中八木−有家 PENTAX67 smcPENTAX400oF4ED RVP50(+1)
  このアングルは実に6年越しの課題となっていた。「SLうみねこ号」で話題になった陸中八木のSカーブに初めて
 立ったのは、2004年のG.W.のこと。だが、大海を背にタラコ40を極めてやろうと意気込んだものの、春まだ浅き北
 東北では築堤は一面枯れ草色、水平線も春霞ではっきりせず、苦肉の策で 35判 300oのブチ抜き構図でお茶を
 濁すだけに終わってしまった。うむむ、消化不良…。その年の秋、鉄ピク誌の巻頭グラフを飾ったここのバリ晴れ写
 真を見て大いに刺激を受けた私は、早速再戦の機会を窺ったのだった。
  ところが、この後度々岩手まで足を運ぶも、メインの被写体は山田・岩泉の気動車たち。北上山地を越えて三陸
 海岸に足を伸ばすにはあと一歩至らず、徒に時間だけが過ぎていった。ようやくリベンジの舞台に立ったのがこの




















































NO. 114
DATE 09.07
 
 8月。僅か数年で環境は激変し、山田・岩泉はおろか全国を見渡しても52・58系の気動車は風前の灯となり、熱き
 バリ鉄の視線はタラコ40系に注がれるようになっていた。人気筆頭はロケーションからいって五能線で活躍する秋
 田車、次が只見や米坂といった名ローカル線で臨時運用に登板する新津車であろうか。 それらに比べると、元祖
 復活タラコの盛岡車はやや影が薄い。しかし、黒Hとはいえ3両揃って非冷房で屋上まで完全原形なのはここの車
 だけ。ロケーションだって、腕木&タブレットは消えたけれど海バックや田園風景など見所は充分。よし、行くか!
  午後のメインステージ、陸中八木のSカーブは最高条件に恵まれた。この日はカリフォルニアでも見えるのではな
 いかというほどの台風一過のドバリ晴れ。クッキリとした水平線が真一文字に画面を横切る。草生す築堤にガーデ
 ニングを施し準備は万端。しかし油断はできない。この近辺はサーファーのメッカだと聞く。以前コサカミ氏が訪れ
 た時は、肌色のボディスーツに身を包んだDJ OZMA?の闖入で激Xが一瞬にして撃沈と化したそうな(笑)。あぁ、
 一寸先は闇なりけり。幸い今日は人気は少ない。寄せては返す単調な波の音に身を委ねて待つこと30分、微かな
 エンジン音と共に、タラコ編成が大海原に躍り出た。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 





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