2024.10.15 |
2004.10.15 滑河−久住 PENTAX67 smcPENTAX300oF4ED RVP(+1)
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しなの鉄道でスカ色が復活したことが少し前に話題になった。思えば中央東線の本家山スカが引退したのがもう10年前。それは、若い層にはスカ色リバイバルはなかなか刺さるわけである。だが、その現役時代をカメラを持って見つめてきた世代からすると、115系のスカ色というのは元々ニッチな存在だったように見える。活躍の場はほぼ中央本線限定。しかも中距離電車は立川や八王子発着だったため、都心の新宿界隈ではほとんど目にすることはなかった。
関東人にとって馴染みのスカ色と言えば、やはりV字型の塗り分けラインも凛々しい113系である。横須賀・総武快速線ではシルバーの2階建てグリーン車を挟んで堂々15両の長大編成が行き交っていたし、千葉以東のローカル区間では分散型インバータークーラーを載せた初期型の4両編成がのんびりと田園地帯を駆けていた。決して主役級の被写体ではなかったが、モノサクで貨物を撮ったり房総各線に183系の特急を撮りに行くと、沿線風景とマッチしたスタイルに写欲が湧いて、必ず併せてシャッターを切っていた。 この日は秋も深まりつつあり日の出の角度もだいぶ南に振ったと読んで、鹿島神宮発の上り「あやめ」の数少ない順光になりそうなポイント、滑河−久住のオーバークロスに出掛けた。まだまだ築堤は緑だが、ところどころにススキが穂を吹き、確かに季節が進んでいることを実感する。サン・サーベイヤーなどのアプリもなかった当時、光線状態は早々と現地入りして架線柱に当たる光の角度で推測するしかなかった。間もなく前走りの普電がやって来る。予想通り、1/3面に朝日を浴びて、我らがスカ色の113系が眼下に姿を現した。 |
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