2024.08.09 |
2006.08.09 鹿角花輪−柴平 PENTAX67 smcPENTAX165oF2.8 RVP(+1)
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ここ数年、毎年梅雨時と秋雨の時期にどこかしらが豪雨に見舞われ、鉄道路線にも甚大な被害が出ている。殊に九州は影響が大きく、今も肥薩線などで運休が続いているのは周知のとおりである。今年は梅雨末期の大雨で東北日本海側で河川の氾濫が相次ぎ、山形県の最上川のほか、秋田県でも米代川水系の五反沢川などで堤防が決壊した。毎年のことで感覚が麻痺しそうになるが、確実に気候変動が実感できるようになりつつあるようだ。
今回は、現在のように連日40度近い高温を記録するようになる前の2006年に秋田で撮影した、その名も「よねしろ」色のキハ58を出そうと思う。一般に、我々国鉄時代をぼんやりとでも知る世代は国鉄色至上主義を掲げ珍妙な地方塗装は好まない傾向にあるが、この塗色は急行色と同等のデザインでクリームと緑に塗り分けた爽やかないでたちで、なかなか絵になるカラーリングであった。 この日は花輪線の快速「八幡平」に国鉄色が入る運用で、併せて前走りの「よねしろ」車を使った快速列車も撮ろうと鹿角花輪の国道オーバークロスに陣取った。構図としてはどうということもないが、広々とした田園の中、一直線に伸びる鉄路は手堅く編成を撮るには好都合。背後の山並みの配置も申し分ない。多少の靄がたなびく中、軽快な塗装を纏ったキハ58の3連は、豪快なエンジン音を響かせてファインダーの中を駆け抜けていった。ちなみにこの後は小坂精練で貨物とタブキャッチを撮り、夕方は大釈迦で「日本海」を撮影。当時の秋田・青森界隈は何日いても飽きなかった。 |
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