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    2024.04.24

2004.04.24 夏井−川前
 PENTAX67 smcPENTAX300oF4ED RVP50(+1)

今から20年程前、2003〜05年シーズンまで、毎年GW直前の週末に磐越東線で旧客を使用した「あぶくま新緑号」が運転されていた。1年目はDD51 842牽引だったが旧客が赤帯入り。3年目は原色DEに帯無し旧客だったが春先の気温が低く冬枯れのままだった。最も新緑が進んでいたのが2年目の2004年。だが、絶好の年に限って牽引機が茶ガマのDE10 1705だったのが玉に瑕であった。とはいえ、他にこれといったトピックもないし、併せて磐西の583系の「白虎」も撮れればいいだろう。そんな算段で沿線に出撃した。

往路を昨年同様の要田のトンネル抜けから江田−川前のポータル上に追っ掛け、返しのアングルを吟味した。前年は夏井−川前の民家の近くから鉄橋をヨコがちに見下ろす俯瞰で撮影したが、今回はRM誌で見かけた江田−川前のトンネル飛び出し俯瞰に挑戦してみたい。作例と見比べながら線形と背景を睨めっこし、登り口付近に数台の鉄カーがいるのも確認してアタック!果たして、斜面を登った先には知り合いを含めた先客が三脚を立てていたのだった。

新緑と一口に言っても、芽吹いた直後の淡い色から連休明けあたりのエメラルドグリーンまで好みは色々。個人的にはまだ雨風にあまりさらされていない無垢なライムグリーンが一番新緑らしさを感じるが、この時の磐東はまさに好みにドンピシャな色付きだった。ペンタ300でそんな柔らかな色合いをたっぷり入れてタテ構図。ピン電(キハ)もないのでひたすら周囲の仲間と鉄談議で時間を潰し、やがて定時、眼下の緩やかなS字にぶどう色一色のシブい編成が姿を現した。



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