2023.12.21 |
1995.12.21 新子安駅 OLYMPUSOM−1 TOKINA70-210oF4-5.6 RDU(+1)
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今を遡ること四半世紀以上前の高校時代、思い立ったら即遠征!の今と違って雀の涙の軍資金で撮影行脚を始めた頃は、
SNSのような情報源も今のような人脈もなく、月イチ発売の鉄道誌だけを頼りにコツコツと活動を続けていた。
2学期の期末試験も終わり、成績的にはどうか知らないが、とりあえず無事に冬休みに突入。
時期的には高2の冬といえばぼちぼち大学受験を意識しなければならないが、そんなことはどこ吹く風、資金節約のため大回り乗車で新子安の駅先端にやって来た。
狙いは165系の急行「東海」。翌3月改正で廃止という噂はぼちぼち流れ始めてはいたものの、現地の先客はわずか数名だった。
持参した機材は、愛機OM−1に学校の写真部から借り出してきたTOKINAの70-210oF4-5.6。 スペック的には入門用キットのようなレンズだが、それまで標準とZUIKO75-150oF4しか持っていなかった身には、200oの世界は超望遠でも手にしたような特別感があった。 テレ側の開放がF5.6ゆえフィルムは増感必至。街の写真屋で投げ売りされていた富士のRDU(初代センシア)を装填し、1/500sec f8でか細い割り箸三脚にセットした。 13時半、1年で最も低い光線を浴びて、急行「東海」が長い直線に姿を現す。 陽が低いだけに並走する京浜東北線の影がかからないか冷や冷やしたが、何とかかわして切り位置でシュート! まだ線路脇のマンションも背後の横横もないスッキリした構図で、シンプルながらもサロ2両を組み込む豪華8連の165系を仕留めることができた。 何気ない休みの日にふらりと出掛けて、人目を気にせずこんな被写体をのんびり撮れたあの頃からはや幾歳…。今回見返して、あらためて被写体の枯渇に溜息が出た。 |
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