Memorial GALLERY


    2023.10.10

2000.10.10 奥白滝−旧白滝
 MamiyaM645SUPER SEKOR210oF4N RVP(+1)

表紙にも書いたように、10月に秋らしい景色を求めるなら北海道に限る。 特に昨今のように温暖化が進む前は、晴れの特異日体育の日に津軽海峡の向こう側にいれば、確実に錦秋の鉄情景をものにすることができた。 23年前の今頃は、仲間数名と念願だった紅葉の常紋峠ツアーを敢行していた。舞鶴から新日本海フェリーで小樽に乗り込み、鉄道の日記念乗り放題切符を駆使して道内を移動。 快晴予報のこの日はレンタカーで石北沿線を回った。

このツアーの第一目標はもちろん常紋の定番146kpや150kpだったが、その他にターゲットにしていたのが通称“高速俯瞰”。 当時建設中だった旭川−紋別道から石北峠越えの区間を見下ろすポイントで、RM誌に掲載されたバケペン用の300oEDのプロモーション写真で人気に火がついた撮影地である。 だいたいの立ち位置だけ聞いて現地に向かうと、コンプライアンス社会と化した現在からは信じられないが、頭にタオルを巻いて「お疲れ様でーす」と元気に挨拶するだけで、 現場のおっちゃんの仲間と認識されたのか、工事中の道路を歩いても何も咎められることはなかった。

法面に芝生を植える作業を横目にハスキーを立て、メインのマミヤ645とニコンF4sはタテ位置で、サブのOM−1はヨコ位置にしてセット。 談笑しながら待つこと数分、前走りで後追いのキハ183系「オホーツク2号」が旭川方面に向かっていった。 以前は“DD貨物の前菜”くらいに思っていた「オホーツク」も、スラント型の末期あたりから北海道最後の国鉄型気動車の特急ということでかなり賑わったと聞く。 今振り返ると、スタイルもさることながら「オホーツク」色は塗色もデザインにマッチしてなかなかカッコ良かった。 間合いとはいえ、こんな列車を撮影できたのはいい時代だったものである。



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