Memorial GALLERY


 2023.09.19

2018.09.19 釜ヶ淵−下段 NikonD850 AF-SNikkor85oF1.8G ISO200

ここ1〜2年で、キハ52・58・28引退後最後の国鉄キハとして各地で注目されていたキハ40系列も次々と本線を去り、いよいよJRで撮りたいものが枯渇してきた。 もはや被写体として“そそられる”のは、国鉄型が転属した私鉄や三セク、自車発注の旧型電車や一昔前の大手のお下がりが今なお生きるローカル私鉄ばかり。 だが、それも油断していると、オリジナルの旧型車は次々と東急あたりの90年代ステンレス車に置き換えられていってしまう。 細々と続けてきた鉄活動も、ついに追い詰められるところまで追い詰められてきた感がある。

ちょっと前までオリジナル車の楽園のようだった富山地鉄も例外ではなかった。 いつの頃からか白にグレーの原色が黄色と緑の無粋なツートンカラーが増殖し、近年では富山平野の長閑な田園風景に不釣り合いな東急の8090系までが幅を利かせるようになる始末。 以前眼氏企画のフォトランツアーで貸し切った正面2枚窓の14720形も引退し、最も地鉄らしい車両は1980年に鉄道友の会ローレル賞を受賞した14760形のみとなってしまった。

運用が読めない中、釜ヶ淵付近の田んぼアングルで列車を待つ。この付近は常願寺川の扇状地となっているため、急勾配の先には富山湾も見える。黄色の稲穂に青い水平線が美しい。 条件は整った。後は原色の登場を待つばかり…だが、やって来るのは黄色・緑の塗色変更車が3連発。 SNSの発達で運用を追い掛けるのが楽になって博打的な撮影が減った分、こういうネットの力ではどうにもならない運任せは余計に心臓に悪い。 原色・原色…と願をかけること30分、ようやく背後から白とグレーの14760形が姿を現した。後追いだけど、まぁいいか!



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