2023.09.03 |
2004.09.03 侍浜−陸中夏井
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石北本線や根室西線、小湊鐡道と2020年代に入ってタラコ色のキハ40が大いに注目を集めている。
キハ52や58・28が主役だった頃から鉄活動に勤しんでいる世代からすると、いよいよヨンマルがヒーローか…と時代の流れを感じるところである。
ただ、そんな我々でも2000年代初頭に急行型気動車を押しのけてまで訪れたいタラコ色の聖地だったのが、三陸海岸を走る八戸線だった。
陸中八木−有家の太平洋の水平線を背にした大築堤も見事だったが、一番の魅力は今なお幾つかの駅に残る腕木式信号機であった。
首都圏では久留里線、西日本では因美線で90年代後半まで国鉄型気動車との共演が見られた腕木信号機だが、21世紀に入るとそんな国鉄的情景は、 ミレニアム記念で原色気動車が復活した八戸線でしか見られなくなっていた。 陸中八木・階上など設置されている駅は複数あったものの、列車ときれいに絡めて撮れる場所…と考えると必然的に山の中にある侍浜駅の一択。 夏休みの訪問時に下り列車の後追いは極めたが、上り列車の発車シーンも捨てがたい。我慢しきれず、2学期開始の全社的会議がある前日、日帰りで三陸海岸を目指した。 当時の愛車、5速MTのボロ軽AZ−ワゴン(ワゴンRのOEM)を駆って深夜の東北道〜三陸道を爆走し、朝から侍浜駅に張り付いて腕木を中心に数列車を撮る。 本命は午後の上り列車。夏休みに目を付けておいた立ち位置でペンタ165oをセットする。普段なら列車の顔の前には何も置かないのが鉄則だが、今回ばかりは信号機が主役である。 列車が腕木を隠す前を切り位置にして構図を詰めた。間もなくタラコ色のヨンマルが駅を発車。狙った位置で無事にシャッターを切ることができた。 それにしても、仕事の前日に日帰りで往復1400kmを自走とは、20代の気力体力に今さらながら驚くばかりである。 |
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