Memorial GALLERY


 2023.07.11

2004.07.11 早川−根府川 PENTAX67 smcPENTAX200oF4 RVP50(+1)

ブルートレインがまだあった頃、鉄ちゃん仲間たちは梅雨の合間を縫うように朝練に熱くなっていた。 ご多分に漏れず、若き日の私もこの時期は天気予報と睨めっこしながら枕を高くして眠れない日々が続いていた。 関東近郊だと、上信越系統を狙えるジボシンこと神保原−新町と並んでよく通ったのが、根府川−早川、通称ネブハヤの東海道ブルトレ群。 世代的に「瀬戸」・14系の「出雲2号」は間に合わなかったが、 それでも日の出直後の光線を浴びてファインダーに現れる「銀河」・24系「出雲」・「あさかぜ」と千両役者が続く様は見応えがあった。

この日は早川進入のS字に三脚を立てた。先月300oで「出雲」を極めたが、「銀河」と「あさかぜ」はシャッター切遅れにつき再履修となっていた。 しかし、前回と同じ構図にすれば良いのに、前パンの抜け具合を意識したのか、なぜかペンタ200でセッティング。 長玉が流行の現在から思えば謎の発想だが、全体のバランスよりパンタやビームを気にし過ぎたのは若さゆえの…というヤツだろう(笑)。

定刻、やや靄っぽい光線ながら、朝日を浴びて「銀河」が登場。まずはPF+24系のシンプルな編成を押さえた。ところが、次の「出雲」から早くも雲が広がり露出が急降下…。 結局「あさかぜ」のリベンジはならぬまま、陽の当たるシーズンは幕を閉じ、この場所も立ち入りが困難となり、初代ブルートレインは次の夏を待たずに廃止になってしまった。 朝練のポジを見返すと、仕留めた快感と同じくらい、いやそれ以上の後悔が思い起こされるものである。



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