Memorial GALLERY


 2023.06.12

2010.06.12 南今庄駅 PENTAX67 smcPENTAX400oF4ED RVP50(+1)

今思い返せば、30代の頃は気力・体力、それに被写体の魅力が充実していてよく頑張ったものだった。 2009〜11年頃は485系「雷鳥」、そして「日本海」が末期を迎えていたこともあり、毎週末のように終夜運転で北陸に通っていた。 22時頃出発すれば、「日本海」1発目の王子保や湯尾に間に合う。そこから新疋田界隈に追っ掛けてもう1発。 その後は「雷鳥」があった頃は485系を追い、非パノの運用と光線状態を睨めっこしながら嶺北地域を往来した。

この日は、湯尾−南条の麦秋を撮りたくて延々自走してきた。黄金色に染まった定番カーブに三脚を据え、構図を整えると間もなく通過時刻。 ローピンのパイチに牽かれた「日本海」がきれいに構図に納まった。 そのまま追っ掛けて鳩原ループの跨線橋に転戦し、これまたローピンで現れた「日本海」第2ラウンドを無事に仕留めることができた。 しかし、前年に「雷鳥」が新型に全て置き換えられたために、ここから先がちょっとヒマ。 特急街道を闊歩するのはサンダーバードばかりで食指が動かず、パイチの貨物もしばらくはない。おまけに陽も高くなる一方である。 敦賀の市場に立ち寄って海鮮丼で勝利を祝し、南今庄の駅で昼寝でもしながら帰路の体力をチャージすることにした。

ふと目覚めると、光線が程よくカーブのイン側に回るようになっていた。緑もきれいだし、ローカル運用の419系でも狙ってみよう。 「雷鳥」などの長編成はアウト側から内側を抜くといい角度で構図が組めたが、3連の普電はインからペンタ400がちょうどよい。 ハスキーに大砲を載せ、本気の構えで“尾頭付き”の格下電車を迎え撃つ。 この年から「Town Train」の看板が外れてやや間の抜けた表情になったが、月光型の系譜を引き継ぐ顔がファインダーに像を結んだ。



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