Memorial GALLERY


 2022.12.31

2001.12.31 岩代−南部 MamiyaM645SUPER SEKOR110oF2.8 RVP(+1)

今年は、北近畿エリアの特急が新型に置き換えられて以来7年ぶりに381系が熱く盛り上がった1年だった。 何しろ3月に「やくも」に国鉄色が復活。桜・新緑・水鏡から秋の金色田んぼに紅葉、そして例年になく寒波の襲来が早かったことからすでに銀世界まで楽しめているらしい。 さらに来年3月にはJNRマークまで取り付けるというから、岡山支社もなかなかの力の入れようである。 まぁ、勢い余って紫の「スーパーやくも」まで復活してしまうのはご愛敬ではあるのだが(笑)。

そんなわけで、1年の締め括りとなる最後のMemorial Galleryでは、伯備線と並ぶ西日本の振り子街道、紀勢線を行く381系「くろしお」を出したいと思う。 大学4回生の大晦日、学部が緩かったお蔭で卒論にシャカリキに追われるでもなく、F31氏と18きっぷでのんびり岩代−南部の海沿い区間に撮影に出掛けた。 本命は引退迫る165系だったが、すでに運用が激減し撮影できたのは僅か1往復。その代わりと言っては何だが、白浜以北だと臨時の381系「くろしお」がおまけで付いてくる。 そんなわけで、上下両方向が撮れる岬の突端で波の音を聞きながら男子学生2人黄昏ながら終日シャッターを切ったのであった。

振り返ると、関東でいう房総半島のように関西でも紀勢エリアは常に近代化から一歩取り残されて鉄的には興味が尽きない場所であった。 古くはEF15に竜華のゴハチ、私も知っている時代であれば165系・381系以外にも水色帯の113系なども遅くまで現役を張っていた。 彼らの多くが今日とうに線路上から退いている中、元祖振り子のサンパーイチだけが風前の灯ながら中国山地を疾走しているのは、令和の世の奇跡と言っても過言ではないかも知れない。



Memorial GALLERYへ