Memorial GALLERY


     2022.11.23

2018.11.23 総元駅
 NikonD5 AF-SNikkor500oF4VR ISO200

1年で最後の祝日となる勤労感謝の日は、1年で最後の“いすみのキハにマークが付かない日”でもある。 程よく関東平野にも紅葉前線が降りてくる頃で、すっぴんのキハ28を追ってよく大多喜界隈を訪れたものだった。 4年前は、まだキハが2.5往復体制で撮影効率が良く、その割に人出も少なくて動きやすかった。 この日は看板無しの顔面アップを仕留めることを第一に考え、朝一の大原行きを国吉の築堤で迎撃。復路を久我原付近で押さえてから総元駅に向かった。

上総中野から大多喜に向かうこの便は、定番の撮影地としては西畑−総元の長安寺のストレートがあるが、すでに過去に何度も撮ってしまっている。 今日はいつもと違う場所で…と考え、線路が東を向く総元駅の下見に来たという次第。 この駅は1934年に国鉄木原線が上総中野に延伸するまで終点だったというが、現在は無人化されて久しく、要衝だった頃の面影はない。 ゆえにあまり期待はしていなかったが、ホームから見ると2面2線だった終着駅時代の名残で、構内の手前で線路が小さくS字を描いているのがいい雰囲気だった。

ホームの端で500oをセッティング。最近何かと金科玉条の如く主観的な「マナー」を振りかざす向きもあるようだが、 さすがに1日平均乗車人員5人の駅の片隅にカメラを構えて通行の邪魔になるということはあるまい(笑)。 10時半、遠方からタイフォンが響くと、聞き慣れたエンジン音とともに馴染みの顔がファインダーに姿を現した。 日本全国ですっかり見慣れたキハ58系列も、いよいよこの週末で線路上から完全引退。国鉄は遠くなりにけり…とおじさんは思うのだった。



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