Memorial GALLERY


     2022.08.17

2018.08.17 Faido−Biasca
 NikonD5 AF-SNikkor70-200oF2.8E FL ISO200

コロナ禍で海外出禁の鎖国状態になってから3年になる。 2016年から19年まで毎年のように夏は欧米に渡り、雄大な風景の中を行く長編成客レなどに魅せられてきた我が身には、もはや我慢も限界寸前。 今年になって出国についてはかなり緩くなり、EU諸国などへはワクチン接種済みを条件に渡航も可能にはなった。 ただ、帰ってくる方は現地出発前72時間以内にPCR検査を受けることが必須、そこで陽性反応が出てしまうと彼の地に足止めとなってしまう。 自分がピンピンしていても、うっかり擬陽性でも出ようものなら現役世代としては仕事に与えるリスクが大きすぎる…。 というわけで、今年も日和って天気も悪く、撮るものに乏しく、鉄的治安のよろしくない日本列島に足止めとなったのであった。

翻って4年前、まだまだマスクと無縁の生活が当たり前だったあの夏は、アルゴイ線迂回のECを撮りに南ドイツに飛んだ。 途中オリエント・エクスプレスの運転日はスイスに転戦。ロートクロイツの丘から雄大なS字を描いてロイス川を渡るシーンを俯瞰し、ダメもとでジョルニコ3段ループに追っ掛けた。 幸いゴッタッルドトンネルの渋滞もなく順当にループ線下までやってきたが、何せ相手は優等列車。果たして本当に追い抜けているかは自信がなかった。

諦め半分で日陰で弱っていると、「来たっ!」という関西-D.W先輩の声。今まさに上段ループを深紅の重連に率いられた濃紺の客車が通過しているところだった。 あと約5分で列車は我々の眼前に姿を現す。D5に70-200oの190o相当タテ構図でセッティング完了。あとは動体予測で撃ちまくるだけである …が、70-200の動体予測を信じ過ぎたのが間違いだった。一番肝心な切り位置のコマが後ピンになり、こちらはカツカツの救済カット。 まぁ、今となれば編成を引っ張れるだけ引っ張ったということで良しとしようか。



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