Memorial GALLERY


 2021.12.19

2015.12.19 国吉−新田野 PENTAX67 smcPENTAX300oF4ED RVP50(+1)

目をつけていた中央西線の紅葉が散ってしまうと取り立てて食指が動く被写体もなくなり、とりあえず近場のいすみに何度か顔を出した。 だが、四国急行祭り中なのに生憎と肝心のキハ28が故障中。 キハ52の大原側が看板無しのスッピンなのはありがたいが、せっかくの「土佐」や「うわじま」も単行の一般形気動車が引っ提げたのでは絵にならない。 しかもスジは昼前後の実質1往復。撮りたいポイントをピックアップするのも一苦労である。

それを思うと、このカットを撮影した頃は恵まれていた。 ゴーニーはタラコ色とはいえ(個人的にはこちらも好みだが)、朝は8時半から夕方は17時過ぎまで全線を2往復、プラス大多喜−上総中野の区間運用1往復。 時間帯と季節を上手に活かして、様々な光線で魅惑の国鉄型気動車を追うことができた。 1日訪問すれば、国吉・大多喜を挟んだ追っ掛けで8発はカタいという取れ高の良さ。 自宅から80km圏内にこんな楽園があれば、それは年数十回通い倒すのも無理はなかった。

この日は冬至も近付いて1年で最も陽が低い時期。午後一でもずいぶん柔らかい光線で、車両のアップ撮りをしても全く問題ない。 冬枯れ色が気になるが、13時台の下りは国吉手前のストレートで迎え撃つことにした。踏切寄りの農道に三脚を立ててペンタ300でカッチリ構図。 手堅く乗り物図鑑的な1枚を押さえた。あれから6年、切り位置背後には真新しい家が建った。他にもあちこちで休耕田とソーラーパネルが目立つようになり、撮影地はかなり減ってきた。 その上、沿線にはいい歳こいてパンチパーマにピアスというヤクザまがいのマナー警察が自分の行いを棚に上げて取締りに勤しんでいる。勘違いした井の中の蛙ほど厄介なものはない。 色々な面で撮影環境は悪化の一途を辿っているようである。



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