Memorial GALLERY


 2020.08.23

2015.08.23 宇田郷−須佐 PENTAX67 smcPENTAX75oF2.8AL RVP50(+1)

我々非電化メインの鉄ちゃんの被写体も、思い返せばずいぶん変わってきた。21世紀初頭までは、何といってもメインはキハ52。その希少性、しかも原色は定期運用を持たない 米子の128ただ1両ということで虎の子の存在に皆が熱狂した。盛岡を皮切りに各地にツートンのゴーニーが復活してくると我々は狂喜乱舞、週末ごとに各地に遠征したものだっ た。一方で、それまで多数派だったゴッパ・ニッパが数を減らしてくると、関心は急行色のキハ58系列に。いすみ鉄道ではなかなかマークが外れないこともあり、キハ28を如何 に狙うかに腐心した。翻って2010年代も終わった今年、ふと見るとキハ52も58系列も風前の灯火。地域と季節を選んで撮れるのはキハ40系列ばかりとなっていた。

確かに、ゴーニー・ゴッパの後を追うように、2000年代のリバイバルカラーのブームに乗って各地でタラコ色のヨンマルが復活したのは福音だった。八戸線で腕木信号機や水平線 と組み合わせ、磐西・只見で「ぐるり」の運用を追い掛けた。近年では五能線・津軽線が大人気。その一方で、塗装費用の軽減という身も蓋もない理由ではあるが、西日本でも朱 色の気動車が大量に現れた。だが、かつて鳥取などに残っていた本当のオリジナルならいざ知らず、現在の西の40系列は大規模な更新工事を施されて屋根はツルツル窓枠はギラギ ラの魔改造仕様。とてもアップ撮りには耐えられない。それでも撮るものがなくなり過ぎて、俯瞰ならいいかなぁ〜などと中国地方に目が向き始めている昨今である。

さて、今回はそんな“西のヨンマル”から1枚。このときの本命は、大阪−札幌の任務を解かれた後にクルーズ列車として運行された「特別なトワイライト・エクスプレス」。未 明から惣郷橋梁南端のプチ俯瞰場所は斜面一面に三脚がひしめく激パニック状態だった。主役を前に、日の出直後のコンクリ橋をタラコの2連が行く。日本海の青と車体の朱のコ ントラストに、早くも今日の勝利を確信した。



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