Memorial GALLERY
2020.02.28
2009.02.28 羽前沼沢−手ノ子 NikonF5 AF-SNikkor300oF2.8ED RVP50(+1)
2009年の今頃は、置換え間近の米坂線の国鉄キハを追い掛けていた。大糸線のキハ52に目を奪われてすっかり後回しにしてしまっていたことを後悔しながら、 新緑・青田・金色田んぼに紅葉、そして雪景色…季節の移ろいをバックに原色の気動車たちを仕留めるべく、幾度となく深夜の東北道を走り、未明の栗子峠を 越えた。そんな日々もいよいよ最終章。この日は積雪も少なくなってきた中、最後かもしれないキハ52と47の変則2連を撮りにLIBERTY氏・へっぽこ軍団長らと 出掛けた。
朝一は宇津峠の定番、手ノ子の俯瞰で変則編成を撮影。時間が経つにつれて枝先の着雪は解けてきたが、車両メインの構図ならまだまだ行けると、返しは羽前 沼沢の道の駅脇にある間瀬橋のオーバークロスに三脚を立てた。アップで狙うため、67は割愛してF5&サンニッパの組み合わせで1丁切り。間もなく、モ ノクロトーンの景色の中に、クリームと赤も鮮やかな国鉄色が静かに滑り込んできた。
国鉄型キハの淘汰が第二段階に入ってきた。思えば各地のキハ52・58・28系列が姿を消したのが約10年前。それ以降、キハ40系列が各地で注目を浴びるように なり、オリジナルのタラコ色はもちろんのこと、エセ急行色までもがワカモノたちの追っ掛け対象となった。だが、そんな“ヨンマル”も去就を囁かれるよう になっている。3月改正で新津と仙台の車両が置換えとなり、会津の里に名シーンを刻んできた磐西・只見から見慣れた老兵の雄姿が見られなくなるとのこと。 いよいよ私たち世代のローカル線像を形作ってきた主役たちが過去のものになろうとしているようだ。
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