Memorial GALLERY
2019.10.27
2001.10.27 一身田−下庄 MamiyaM645SUPER SEKOR A200oF2.8 RVP(+1)
雨続きのこの秋、出撃機会にも恵まれない悶々とした日々が続く中で、そろそろ本格的にポジのデータ化に取り組もうかと考え始めた。というわけで最近過去の Xカットと向き合う時間が増えているのだが、あらためてこれまで出会った車両の中で一番のお気に入りは何か考えてみた。学生時代から鉄歴20年と少々、ポジ コレクションを眺める中で出てきた私のイチオシは、気動車では断然キハ181系であった。優美さで鳴らしたキハ82を進化させて厳つい風貌となった正面デザイン に、優等列車らしさを醸し出す2枚折戸、そして屋根上に並ぶ無骨なラジエーター。全てが力強さとカッコよさを具現していた。
だが、引退間際になってこのスタイルを台無しにする塗色変更が京都車を対象に行われ、最後の定期特急「はまかぜ」は晩節を汚されることになってしまった。 一方後藤に配置された車両たちは京都車に先駆けて山陰特急の任務を解かれ廃車待ちとなっていたのだが、そこへ降って沸いたマニアックながら華やかな舞台が 修学旅行臨の試運転であった。当時京都所属のキハ58・28で運転されていた鳥羽方面への修学旅行列車をキハ181系に置き換えることになり、来春からの交替に 向けたハンドル訓練に定期運用を失った後藤車が充当されたのである。
キハ82「南紀」に間に合わなかった世代としては、それ以上の被写体で紀勢のディーゼル特急を再履修する絶好のチャンス。この秋は大学の先輩F31氏と組んで 晴れる度に鈴鹿の峠を越えたものだった。この日は目を付けていた一身田のオーバークロスに展開。二番穂吹く田んぼの中を一直線に線路が伸びる端正なアングル に、屋上ラジエーターを連ねた堂々6連の名優がピタリと収まった。
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