Memorial GALLERY


 2019.06.04

2016.06.04 芦野公園駅 NikonD800 AF-SNikkor35oF1.8 ISO200

この年は、新幹線が新函館北斗まで延伸し途中に奥津軽いまべつ駅が開業したのに併せて、6月初旬に津軽鉄道でイベントが企画された。一見何の関わりもなさそうな 新幹線と津軽鉄道だが、奥津軽いまべつから終点津軽中里までバスでアクセスできるということで、今後客を呼び込むルートを確立しようということなのだろうか。 そ れにしてはネタがDDに旧客・貨車の混合列車というのは渋すぎる感がないではないが、我々鉄ちゃんにとっては最高の被写体が転がり込んできたといえるだろう。2 週間前にバラスト散布の工臨撮影に続いて、この土曜も仕事を終えて「はやぶさ」の客になった。

混合列車は土曜朝から運転されていたが、天気はあいにくの雨模様。心置きなく職務に専念し、夜の新青森で先着していた関西-D.W.先輩のレンタカーに合流した。今 から山越えで津軽中里に直行すれば、本日最後にして最大のイベント、夜汽車バルブに間に合うはずである。予報に反して未だに激しく雨が降り続く中、峠を攻めて現 地に滑り込んだのが19時過ぎ。いつの間にか雨は小降りになっている。 これなら傘は不要。見知った仲間が三脚を並べる合間にローアングルで入れてもらい、数カットを 押さえた。

しかし、冷静に考えると、いくらライトアップされているとはいえ、キャブ灯の消えたカマに室内真暗な客車をスポット光線で撮るのは不自然な感じが否めない。それよ りは、ここから五所川原に戻る列車の方が“本物感”があるはずだ。では撮影場所はどうするか?普通に編成撮りなら金木辺りが妥当だが、同業者でパニックするのも考 えもの。ここは雰囲気重視で芦野公園に先行しよう。 森の中の小駅は、濡れたホームが白熱灯に照らされて昭和な雰囲気を色濃く漂わせていた。行先を表示した看板と木 製電柱を入れて構図をセット。間もなく、DLに牽かれた旧型客車がゆっくりとファインダーに滑り込んできた。



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