Memorial GALLERY
2019.05.28
2007.05.28 神保原−新町 PENTAX67 smcPENTAX165oF2.8 RVP(+1)
先日奥羽本線を走ったED75牽引の「急行津軽」。多客臨としては稀に見る“味”な列車で多くの鉄ちゃんの注目を浴びたが、その送り込み回送も平日というのに 結構な数の人々を動員したらしい。カタギな社会人である私はネットに流れる(自称)Xな写真をチラリと目にする程度だったが、12系や14系座席車が本来の波動用 として活躍した時代を知らない世代から見ると、パイチ牽引の12系はイマイチしっくりこなかった。6軸F級の堂々たる体躯を持つEF81には、やはり深い屋根の 寝台客車を連ねたブルートレインがよく似合う。夜行列車がまだ残っていた頃は、毎年この時期になるとせっせと朝練に励んでいたものだった。
東海道ブルトレがすっかり衰退した2000年代後半、関東で最も効率よい夜行撮影のポイントは高崎線北部だった。ハイライトは通称ジボシン、神保原−新町かオカポ ンこと岡部−本庄。後者は背景を横切る高圧線が嫌で、通ったのは専ら神保原ばかりだった。この日は出撃前から勝てる予感しかしないクリアな夜空。4時台の「能 登」から勝負をかけるべく現地に急いだ。図らずも身内数名が集う中、日の出前から顔面撃ちポイントにハスキーでジャングルジムを組み、サンニッパで構図をセッ ト。雲一つない東の空に黄金色の朝日が昇って数分、期待通りの妖艶な光を浴びてボンネット「能登」、ロクヨン「北陸」が立て続けにやってきた。
約30分間インターバルを開けて上って来るのが、EF81牽引の「あけぼの」。5時半近くになると光線もだいぶ強くなってくる。これならバケペンでもいけそうである。 線路際の麦畑もいい感じに色づいているので、趣向を変えてサイドに寄り、165oのヨコ構図で構える。間もなく、神流川を渡る轟音が響いてくると、S字の先から深 紅のパイチが姿を現した。
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