Memorial GALLERY


    2019.01.19

2014.01.19 久我原−総元
 PENTAX67 smcPENTAX90oF2.8 RVP50(+1)

温暖な房総半島に雪が積もることはめったにない。 しかもそれがキハの運転のある週末に重なるとなれば、数年に一度あるかないかの貴重なチャンスである。 季節は大寒、折しも南岸低気圧が関東を通過するということで「すわ!」と色めき立ち、混雑する下道を数時間かけて大多喜までやって来た。しかし、うっす らとした雪化粧は、晴天の日差しにはかなくも解けてゆく。10時過ぎ、久我原の築堤に三脚をセットする頃には、斜面の雪はほとんど消えてしまっていた。仕 方ない、白く染まった枯れ田を広めに入れてペンタ90oでタテ構図。久我原発車のタイフォンが鳴って間もなく、ツートンと急行色の2連が舞台にゆっくりと 現れた。

この度、クラウドファンディングで資金を集めて、退色の激しかったキハ52の再塗装が行われるという。当然いすみのキハを被写体にしてきた私も微力ながら 応募させていただいたが、気になるのはカラーリング。 タラコ続行でいくのか、ツートン復活か、まさかの青ツートンだけは勘弁願いたい…などとドキドキし ていたら、数日前に鳥塚前社長よりツートンに戻すとの発表があった。まずは妥当な線で一安心である。

ところで世の多くの鉄ちゃん、特にベテランの諸兄はツートンへのこだわりが強いようである。確かに、蒸機を追って非電化ローカルを訪れた方々にとっては、 ディーゼルカーといえばクリームと赤のキハ20系列というのがスタンダードだったのであろう。一方、JR第一世代の私には、地域色に塗り替えられる直前の タラコ色こそが郷愁誘う思い出のカラーリング。初めて北海道に渡った時に見た、函館口の朱色5号のキハ22の雄姿はいまだに忘れられない。とはいえ、タラ コ色には5年間ずいぶん楽しませてもらった。久しぶりの一般色との再会を歓迎したい。



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