Memorial GALLERY


     2018.05.24

2014.05.24 川桁−猪苗代
 NikonF5 AF-INikkor500oF4ED RVP100

一昨年の原色485系、昨年の583系に続いて今年は豊田の189系M51編成が現役を退き、ついに本線上から国鉄特急色という塗り分けが消滅することになった。幼少の頃から 廣田尚敬『国鉄特急・急行100点』(講談社)で育った生粋の鉄ちゃんとしては、一つの時代の終焉を感じさせられる出来事である。殊に赤とクリームの昼行特急色に関し ては、2灯2扉の亜流特急189系よりも、本家本元の485系の引退が、私の中では一つの区切りになった。というわけで、いずれもさよなら運転に馳せ参じることはできな かった(というか今さら臨終間際の顔見世巡業を看取りに行く趣味もない)が、惜別の思いを込めて4年前の「あいづライナー」の1枚を出してみようと思う。

この日は、かねがね目論んでいた道南ブルトレツアーが天候不順によりトケとなり、南東北の晴れマークを見て急遽愛車で磐越西線に出撃した。思ったよりも新緑の進みは 早く、若葉の色が濃くなりつつある中で朝一の2号を一ノ沢のS字で迎え撃つ。 日中の1往復は薄雲が広がってイマイチだったが、15時近くなって再び光線が強くなって きた。次の3号はどこで撮ろう?3年前に583系を撮りに来た時の動きを思い返して、川桁−猪苗代のストレートに三脚を立てた。

時期的にサイドが薄いと読んで、構図は500oの縦アン顔面撃ちで即決。長玉で圧縮すると、微妙にアップダウンする線形がカッコイイ。他の鉄ちゃんたちがサイド寄りの 立ち位置に集中する中、好みの場所を押さえることができた。しばらくして背後で踏切が鳴ると、鉄橋を渡る轟音が響いてきた。間もなく川縁の築堤を特急色の6連が駆け 下りてくる。動体予測で顔面をロック・オン。正面がちに照り付ける西日に特急マークを輝かせて、少年時代の憧れがファインダーに飛び込んできた。



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