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 2018.02.05

2004.02.05 生田原−常紋(信) PENTAX67 smcPENTAX300oF4ED RVP(+1)

大学を卒業して最初に就職したのは塾業界だった。勤務時間は昼から深夜、日曜と平日どこか1日が休みの変則週休2日制(一応形式上 笑)という労働形態に、 常紋再訪の希望は遠く霞んだ。2年目以降は幸運にも土日休みのシフトに当たりチャンスはあるかに思われたが、 土曜朝一の飛行機で女満別に入っても昼の 146kpから撮り始めるのがせいぜい。 日曜は朝1発のみであとはウヤと聞くと、安月給の若手社員にはリスクを冒して渡道する勇気は湧かなかった。せっか く大学4回生の時に関西‐D.W.先輩に譲っていただいたバケペンも、北の大地でDD重連を仕留めるのには使えない…はずだった。

2004年、通信教育での教員免許取得にチャレンジするのを機に、正社員の職を辞してフリーの講師に転身した。これで生徒人数のノルマ確保のために四六時 中あくせくする生活から解放された。 1月に受験生を送り出し、新年度の生徒を受け入れるまで約1週間授業はない。久しぶりにまとまった自分の時間が手 に入った。ならば目指すは石北本線、雪深き常紋峠!67セットを担いで女満別空港に意気揚々と降り立った。

2日目は朝から快晴に恵まれた。 正社員時代は絶対に辿り着けなかった朝の146kpで8557レを撮ろうと、生田原側から峠に入る。しかし、薄々そんな予感は していたのだが、やはり入口の釣り堀付近で除雪が終了。あとは延々雪中行軍をするしかなかった。時計を見ると微妙な時刻。頑張れば間に合わなくはない けれど、途中で何かあったらアングル目前で無念の見る鉄にもなりかねない。セッティングも余裕がないだろう。決めた、安全策でいこう! アプローチ区間 のストレートを狙う踏切にハスキーを立てる。ペンタ300で構図はピタリ。近くの農場へ向かうミルク輸送のトラックを見送ると警報機が鳴った。間もなく、 うっすらと雪煙を巻き上げながら、今日はダブルで原色のDDが颯爽とファインダーに現れた。



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