Memorial GALLERY


 2017.11.05

2005.11.05 常陸大宮−玉川村 PENTAX67 smcPENTAX300oF4ED RVP(+1)

昨今、オリジナルの面影を残す国鉄型の電車・気動車が一掃されててしまったせいか、各路線の周年イベントなどで旧型客車を目にする機会が以前より多くなった。この秋は、 磐越東線の開業100周年でDE重連牽引の旧客が走ったのは記憶に新しい。本来ならご当地ゆかりのキハでも走れば“らしい”のだろうが、ゴッパもゴーニーも消えて久しいの だから、各地に配置され「大いなる普遍」として君臨したぶどう色の客車たちに白羽の矢が立つのも当然の成り行きといえよう。

この年は、水戸支社の秋臨に水郡線の「奥久慈レトロ号」がアップされた。当日の天気は晴れ予報。若さに任せて迷わず出撃した。とはいえ、水郡線のアングルなど7年前の 1998年にSLを撮りに来て以来で、全く勝手がわからない。昔の●情誌の撮影地ガイドを参考に、常陸大宮−玉川村のオーバークロスにやってきた。構図はペンタ300でぴたり と決まる。周囲の鉄ちゃん諸氏と談笑しながら待つこと小1時間、反逆光にサイドを光らせて、DE10を先頭にした5連の客車列車がファインダーを駆け抜けていった。

手元の記録を振り返って見ると、この日は行き掛けに延方の鉄橋で183系の「あやめ」を押さえ、「レトロ号」の後は東北線沿線まで抜けて夕方の蒲須坂でロクイチ+24系のハ ンドル訓練を撮っている。自分自身の体力もだけれど、何よりそれだけ被写体があったことに驚嘆させられる12年前の秋の1日。今や183系も、ゴハチも、青い寝台客車も線路 上には残っていない。



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