Memorial GALLERY


 2017.05.30

1999.05.30 半家−十川 Mamiya645 1000S SEKOR210oF4N RVP(+1)

今月のこのコーナーは四国特集でいってみたい。先日の大サロでは沿線各地が大パニック。罵声に駐車違反、大したことないのに無意味な雄叫び…と醜聞絶えない有様だったが、 今から18年前の「アイランドエクスプレス四国」のさよなら運転の時は、もっとずっとのんびりとしていた。この日は朝から安和−土佐新荘のコンクリ橋で1発Xを頂戴し、予 土線に転戦。窪川からP.Pになった正調編成を、四万十川を入れた俯瞰で狙いたい。

国道を流していると、道路脇に人だかりが見えた。林立する三脚はほとんどがハスキー。お値段もずいぶん高騰したというのに猫も杓子もハイボーイを持つ昨今と異なり、当時 はしっかりした三脚を持っている=達人の証だった。ここなら間違いないだろう。見ると関西方面の重鎮の方々がペンタを覗きながらアングルを決めている。さっそくご挨拶の 上、隙間に構えさせてもらうことにした。バックのはげ山が残念なるも、手前に川を配して右側に列車を寄せる。カマ2つに客車5つなら線路際の電柱はギリで掛からないはずだ。 間もなく“最後の清流”の畔に、爽やかなライトブルーの展望客車がゆっくりと姿を現した。

あれからかなりの時間が経った。四万十川に沿う長閑なローカル線の情景に大きな変化はないだろう。しかし、美しい舞台に似合う名優はすっかりいなくなってしまった。予土 線なら、敢えて言えばハリボテトレイン“キハ0系”がいるけれど、そいつを撮りに四国の端まで行くかといわれると…私に踏み出す勇気は備わっていない。



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