Memorial GALLERY


 2017.04.30

2010.04.30 渋沢−新松田 NikonF3Limited AF-INikkor500oF4ED RVP100

首都圏エリアで数少ない被写体の一つ、小田急のLSEにも置き換えの話が出てきた。 バブル前夜に登場し、時代の風潮さながらに“Luxury Super Express”を名乗った優美なスタイルのロマンスカー。 90年代後半からはHiSEに合わせた塗装に変更され、デザインとカラーリングがちぐはぐになって被写体としての魅力はすっかり減退してしまっていたが、 HiSEが早々に引退すると伝統のロマスカラーが復活!NSEの最期を見届けられなかった私にとっては、借りを返すチャンスの到来である。 以来、折を見ては沿線に出掛けるようになった。

この年の連休は、津軽の桜もダメ、北陸の485系も非パノ編成が落ちてダメ…八方塞がりの結果、地元千葉の久留里線で復活したばかりの原色キハ30のイベントが目玉になった。 関東に留まるなら、連休前半は新緑とオレンジバーミリオンのコラボレーションを楽しもう!目を付けていた渋沢の大俯瞰に車を走らせた。 予報では、概ね晴れるものの寒気が残り気温は低めとのこと。確かに頬を撫でる風はGWにしては少し冷たい。だが、俯瞰ではこれがプラスに働く。 この時期これだけのロングショットを狙うと、普通は靄と陽炎でシャープネスが損なわれるが、今日はバッチリのヌケである。 メインのトンネル飛び出しにペンタ400とF5サンニッパを据え、さらに鉄橋を渡るところを切り取るべく、F3Limitedにゴーヨンを付けてセッティング。 間もなく主役が登場、緑眩しい相模野の丘陵地帯を行くロマンスカラーにシャッターを切った。

この数年後、残るもう1編成のLSEもめでたく原色に復帰した。しかも、展望台の窓が原型通りの銀の縁。 現在では2編成とも銀縁窓になり、幼少時のロマンスカーのイメージにかなり忠実な姿となっている。 そのカッコよさに惹かれて、風祭のジェットコースターなどアップ撮りのポイントには何度も足を運んだ。 ラストシーズンかも知れない今年は、このカットのような俯瞰アングルを高解像度のデジで撮り直したいものである。



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